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GEORGE BENSON 「THE OTHER SIDE OF ABBEY ROAD」     1969

『あのビートルズの名盤「アビー・ロード」が、
CTIジャズの名盤として見事に生まれ変わった。
ドン・セベスキーの名アレンジが光る、ジョージ・ベンソンの代表傑作。』

 これはあのクリード・テイラーがウェス・モンゴメリーに続いてビートルズで
一勝負(一儲け?)しようと企んだ作品でしょうか。(笑)
ま、意図はともあれ、内容的には素晴らしいアルバムです。何が素晴らしいかって、
このアレンジ!「あの素晴らしいアビー・ロードのB面」という構成をまったく無視して、
「Golden Slumber」と「You Never Give Me Your Money」を繋いじゃったり、
「Because」と「Come Together」も繋いじゃったり...で、「Come Together」では
しっかりとオクターブ奏法も聴けたり...。

 また、A-3「Oh! Darling」ではビッグ・バンド風のバックでしっかり弾いて唄うベンスンは、
もはや「歌も唄えるギタリスト」ではなく、見事なヴォーカルを聴かせてくれます。
B-1の「I Want You」でもブルージーなギター・ソロが聴けるし、フレディ・ハバードの
トランペット・ソロもなかなか鋭角的でいいですね。
B-2のストリングスをバックにギター・ソロから入るパターンもドン・セベスキーの
アイデアの勝利でしょう。

 本作でのギターと歌の両立が後に「マスカレード」の大ヒットを誘発したことは
言うまでもありません。