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POCO 「ROSE OF CIMARRON」     1976

 邦題は「シマロンの薔薇」でしたが、このタイトル曲がまたいいですね。
メロディ自体は何の変哲もないシンプルでポップな感じなのですが、最後、ストリングスが
被さってきて、ポール・コットンのギター・ソロにティモシーの高音ヴォーカルが続き、
ピアノ、ストリングス、ハーモニカのエンディングの最後にラスティのバンジョーが
小さく聴こえるところなんぞは、憎い演出ですよ。そういえば、このタイトル曲には
ラスティがアコギ、12弦エレキ、マンドリン、バンジョー、ドブロと、弾きまくり。
タイトル曲というかこのアルバムにかけるラスティの意気込みがわかります。

 そのラスティが「Company's Comin'」では歌も唄い、メドレーで続く「Slow Poke」での
ブルーグラス風のインスト・ナンバーではドブロやバンジョー、スティールで大暴れ!

 ジム・メッシーナやリッチー・フューレイが抜けてしまったポコはラスティとポールの
双頭ユニットになるのか?と思いきや、ティモシーも黙っちゃぁいません。
ポップな曲も提供しているし、なにしろ、あの声域でのヴォーカルはポコ・サウンドを
甘く爽やかなものにしています。

 とにかく、大活躍のラスティをポールとティモシーが両側からうまくサポートしており、
非常にバランスのとれた作品に仕上げています。

 さて、次回の「70's」は、ニッティ・グリッティ・ダート・バンドの
「星条旗よ永遠なれ!」(1973)を予定しています。