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はっぴいえんど 「バッキング音源集 VERY BEST OF PRODUCTION WORKS」     1970-72

 はっぴいえんどがバッキングを務めた歌手の曲を集めたもので、遠藤賢司、高田渡、加川良、
友部正人、小坂忠、かねのぶさちこ、布谷文夫、大瀧詠一、岡林信康らの代表曲が
収められています。

 はっぴいえんどの音は昔から聴いてましたが、どの時代に聴いても違和感のない音でしたが、
さすがにこの70年代初頭のフォーク・シンガーたちを好んで聴かなかったせいもあり、
どうも古さを感じるというのか、正直、肌に合わないと言いましょうか...。
「もうひとりのはっぴいえんど」的存在の小坂さんと、ワタシの敬愛する大瀧師匠、そして
その子分的存在の布谷さんの音源しか聴けないんですよ。(すみません・笑)

 元ブルース・クリエイションで、大瀧師匠の「ナイアガラ音頭」でお馴染みの
音頭シンガー、布谷文夫さんの「からのベッドのブルース」でギターを弾いてるのは
鈴木茂さんではなく、布谷さんのDEWのギタリストらしいのですが、このたどたどしい
ブルーズ・ギターも聴くほどに味が出て参ります。

 鈴木さんがはっぴいえんどでも披露しきれなかったギター・プレイを聴かせるのが、
加川良の「ゼニの効用力について」で、加川さんのヴォーカルと同じ旋律を全編
ギターでなぞっている、というユニークなスタイルで、日本では珍しいアレンジでした。

 ただ、こうやって、はっぴいえんどが演奏する他人の曲を聴いていても、鈴木さんの
ギター・プレイぐらいしか聴くべきものはなく、やはり、はっぴいえんどは大瀧さんだ、
という結論に達してしまうのであります。