全体的にポップな作りになった反面、得意のバラードはトリーシャならではの
しっとりした唄い方で、彼女の魅力を余すところなく表現した作品です。
一曲目の「Love Alone」でのフェイス・ヒルを想わせるような曲調、トリーシャのこの唄いっぷり、
どうですか! さすが、コンテンポラリー・カントリーの歌姫! かぶさってくるストリングスも
かなり面白い味を出してますよ。
本作ではカヴァー曲として、ロザンヌ・キャッシュの81年のヒット曲「Seven Year Ache」を
取り上げており、ロザンヌを迎えて一緒に唄ってます。
また、タイトル曲「Inside Out」は、ブライアン・アダムスの作品で、ここではドン・ヘンリーと
デュエットしています。
彼女の魅力の一つは、バラードの歌唱力にあると思うのですが、ここでは
「Melancholy Blue」「Second Chance」「When We Were Still In Love」などが
唄われており、特に「When We Were Still In Love」は二人がまだ愛し合っていた頃のことを
思い出している唄ですが、ピアノとストリングスだけをバックにしっとりと唄い上げています。
アルバムをリリースする毎に新しい局面や新しい魅力を感じさせるトリーシャですが、
どんな曲調の歌を唄おうと、どこか彼女の自信みたいなのがみなぎっているように感じます。