多分、ナベサダのアルバムの中ではダントツのセールスを記録した作品では
ないでしょうか。タイトル曲は資生堂のブラバスのCMにも使われ、
日本のジャズの草分け的存在のナベサダを前作の「MY DEAR LIFE」
そして本作あたりで一気にすそ野を広げた、といったところでしょうか。
タイトル曲もさわやかで素晴らしいのですが、やはりデイヴ・グルーシンの
アレンジが光るA-2「Duo-Creatics」、ここでのナベサダのアルトと
アーニー・ワッツのテナーのユニゾン・プレイで始まるテーマ部はゾクッときますよ。
とにかくどの曲もメロディが覚えやすく、アレンジがスマートなのが特徴です。
アフリカ路線と爽やか系が合体したようなB-3「Ngoma Party」や
ちょっと間違えば歌謡曲のようなメロディになってしまいそうな「My Country」
など、どれも当時の日本人好みのクロスオーヴァー・サウンドでした。