『ブルーノートの名盤をルディ・ヴァン・ゲルダーの
リマスタリングで発売する「BN RVGコレクション」シリーズから
極めつけ100曲の聴きどころ(100秒未満)をCD2枚に収録したサンプラー!』
曲毎に200字ほどの解説(岡崎正通氏)と、
パーソネル、レコーディング・デイトが記されているのがありがたいです。
1曲あたり90秒から100秒なので、ちょうどイントロ~テーマ部のサワリ
というか、おいしいところだけなので、日頃ジャズを聴かない人でも
「あ!これ、聴いたことがある!」的な感激に浸れます。
収録曲はあくまでも日本でのCD番号順なので時系列ではありませんが、
そこをあえて年度順にプログラムして聴いてみると、これがまた面白い!
たとえば、ポール・チェンバーズの「You'd Be So Nice To Come Home To」の
3週間後にバド・パウエルがポール・チェンバーズ(b)とアート・テイラー(ds)を
そんぐり引き込み、「You'd Be So Nice...」のコード進行をそのままパクッて
「Blue Pearl」を収録してしまったことなど、面白い事実がわかってしまいます。
また、ジャズのバックグラウンドとして、ブルーズ、ラテン、ボッサ、ファンク、
ゴスペル、ポップス、ジャズロックなどがベースになってるのがあからさまに
わかるように選曲されているというのも事実です。そういう点ではリスナーに
非常に優しい、というか、ジャズを聴かない人たちにも親しめるように
編集されているところが素晴らしいですね。
マイルスやコルトレーン、バド・パウエルも素晴らしいですが、
やはり日本人好みのソニー・クラークやリー・モーガン、ケニー・ドーハムあたりも
いいですねぇ。あと、グラント・グリーンなんかも。