ヴィンス・ギルの4枚組BOXで、全曲書き下ろし。
書き下ろし3枚組というのは、ジョージ・ハリスンのモノとか、
過去にもいくつかあったような気がしますが、4枚組となると...
ちょっと記憶にありません。
4枚にそれぞれタイトルがついており、
DISC-1 「WORKIN' ON A BIG CHILL」(THE ROCKIN' RECORD)
DISC-2 「THE REASON WHY」(THE GROOVY RECORD)
DISC-3 「SOME THINGS NEVER GET OLD」(THE COUNTRY & WESTERN RECORD)
DISC-4 「LITTLE BROTHER」(THE ACOUSTIC RECORD)
となっており、ゲストもグレッチェン・ウィルスン、ロドニー・クロウエル、
マイケル・マクドナルド、ベッカ・ブラムレット、リーアン・ライムス、
アリスン・クラウス、ボニー・レイット、シェリル・クロゥ、ダイアナ・クラール、
トリーシャ・イアウッド、エイミー・グラント、パティ・ラヴレス、エミルゥ・ハリス、
リーアン・ウーマック、ガイ・クラークなど多彩な顔ぶれです。(ていうか、オンナばっか...)
さて、DISC-1「WORKIN' ON A BIG CHILL」、テレキャスにブーツ、
そのかたわらにキャップを取った口紅と吸いかけのタバコというジャケット。
内容はファンキーでブルージーなロック・チューンです。
他のディスクもそうですが、ギター・ソロはほとんどヴィンス自身が弾いてます。
「Bet It All On You」はブラスも入り、ヴィンスが力強く唄う
ロック・チューンで、ギターもディストーションがかかった今までにない
異色のスタイルとも言えるでしょう。
また「The Rhythm Of The Pourin' Rain」でデュエットしている
ベッカ・ブラムレット(デラボニの娘さん)の唄声もなかなかのものです。
オリジナル・アルバムではカントリーに混じってロック・チューンを
はさむこともありますが、このようにディスク単位で色分けすることによって
彼のロック・チューンに対する潜在的なポテンシャルを再確認することができます。
これは他のディスクも同様です。
それにしても、この創作意欲というかヴァイタリティは一体どこから
来るのでしょうか? セルフ・プロデュースに作詞・作曲、唄、ギターにマンドリン...
まるで監督兼ピッチャーで完投し、自らサイクル・ヒットも打ってしまうような
まさに「ハナレ技」ですね。