未発表ヴァージョンばかりを収めた4枚組BOX「FAIRPORT UNCONVENTIONAL」
のDisc-1。彼らの35年間の歴史を紐解くナンバーが22曲。
BBC音源やリハーサル・テープ、TV音源、そして90年代のクロップレディ・フェス
での再編音源など、どれも貴重なものばかりです。
アルバム・デビュー前のラジオ音源「Lay Down Your Weary Tune」は、
もちろんヴォーカルはサンディ・デニーではなくジュディ・ダイブルです。
また「Nottamun Town」では、リチャード・トンプスンのオープン・チューニング
でのシタールを模した奏法と、イアン・マシューズのコンガが聴けます。
「Journeyman's Grace」は、リチャード脱退後のアルバム「ANGEL DELIGHT」(1971)
に収録されたナンバーですが、ここでのヴァージョンはアルバム収録前の70年の音源で
もちろんRT在籍時のものです。
また、サンディが唄う「Si Tu Dois Partir」は、アルバム「UNHALFBRICKING」では
ディヴ・スウォーブリックがフィドルを弾いてますが、このBBC音源では
リック・グレッチ(ブラインド・フェイス)が弾いてたりします。
この4CDBOXのオープニングは、フェアポートのステージのアンコール曲で、
会場が大合唱する「Meet On The Ledge」を「序曲」としているところが
あまりにも憎い演出ではありませんか!
今は亡きサンディ・デニーが唄っているヴァージョンも、このDisc-1には6曲
含まれており、特にBBC音源の「Tam Lin」は、新加入のスウォーブのフィドルも
聴け、エンディングのRTのギター・ソロと併せて、本盤一の聴きモノでしょう。