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「MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS」     1998

 邦題「キューバとの絆~アルセニオ・ロドリゲスに捧ぐ」

 以前、dvdkowaretaさんが記事にしておられました。ワタシもこのCDを
入手いたしました。

 マーク・リボーといえば、80年代のトム・ウェイツの作品には欠かせない
ギタリストであり、また、ジョン・ルーリーとラウンジ・リザーズでも活躍した
ヒトです。

 トム・ウェイツの作品を通して抱いた印象は、「ハズシのギタリスト」でしたが、
本作では「にせキューバ人」による「にせキューバ・ミュージック」を展開しています。
キューバ人音楽家のアルセニオ・ロドリゲスの曲を中心に構成され、
サンタナぽいリズムにブラスを入れたり、ジャズぽいフレーズを弾きまくったり、
胡散臭いサウンド満載です。このインチキ・キューバン・ミュージックも
彼一流のジョークなのでしょうか。

 トム・ウェイツやラウンジ・リザーズで聴き慣れたリボーのハズシ・フレーズは
登場せず、「ああ、これがキューバン・ミュージックか」と納得させられる、
というか、錯覚させられるほどのフェイク・キューバン・ジャズです。
フェイクと知りながら、だまされて聴いてしまう心地良さ...。

 12弦で弾き倒す「Como Se Goza En El Barrio」のような楽しい曲もあり、
「にせキューバ人」を楽しく演じきっています。