イメージ 1

JOAO DONATO 「COISAS TAO SIMPLES」     1995

 70年代の中頃から隠遁生活に入り、94年に活動を再開したドナートの
復帰後の作品です。復帰のきっかけは小野リサさんのアルバム参加でした。

 本作には日本人も数名関わっています。プロデュースは吉田和雄さん、
フルートが城戸夕果さん、コンガに仙道さおりさんなど。

 復帰後とは思えないほど、ピアノもヴォーカルもポテンシャルが高く、
ドナート独特のメロゥなボッサを展開しています。

 カエターノとの共作「Nua Ideia」のインスト、ここではドナートの
トロンボーン・ソロも聴け、甘~い、しっとりとしたメロディの美しさが
印象的です。同じくカエターノとの共作「O Fundo」でのけだるそうな
ヴォーカルも本作の魅力のひとつです。また、ラテンぽいインストの
「Summer Of Temptation」ではジャジーなピアノも楽しめます。

 復帰後、いきなりこんな素晴らしい作品を発表できるなんて、
一体、20年もの間、何をしてたんでしょうか。