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MOODY BLUES 「EVERY GOOD BOY DESERVES FAVOR」      1971

 『史上空前の美しさと話題を呼んだファンタジックなジャケット!
世界のトップ・バンドとしての評価を決定的にした本アルバムは、
英米で大ベスト・セラーとなり、日本でもいまだにムーディーズの最高作として
トップの人気を保持している。A面トップの「プロセッション」の緊張感、
そして受けつがれる「愛のストーリー」での感動は忘れる事のできないもの。』

 ブリティッシュ・ロックを聴きまくってた頃、自分の中では(と言うか大概の人は)
クリムズン、フロイド・イエス・ムーディーズが「プログレ4大バンド」でした。
その中でも64年結成のムーディーズはクラシックが下敷きとなっており、
「プログレ」という響きよりも「シンフォニック」という表現のほうがピタッと
くるバンドではなかったでしょうか。その反面、4バンドの中ではある意味、
一番普通ぽいところも持ち合わせた親しみやすいポップなサウンドでした。
他のプログレ・バンドのような変拍子や変則コードを使わないし、テクニカルな
インプロヴィゼィションに頼らないバンドでした。

 そういった観点から聴くと、「The Story In Your Eyes」や「Emily's Song」
などはポップすぎてモノ足りない...という意見も多々ありますが、
「愛」をテーマにした本作、このコンセプチュアルな造りは、その表現方法
(つまり、ポップで、クラシカルで、重厚で、荘厳で...)を超えた
まさに生産的なサウンドであり、文字通りプログレッシヴのハシリではなかったでしょうか。

 にもかかわらず、先に挙げた他のプログレ・バンドほどの評価を日本で受けてないのは
なぜか?やはりメロディやアンサンブルがシンプルなのと、ハーモニー中心に
構成されたヴォーカル・パートで、難解さに欠けるからでしょうか?

 好きなテイクは、A-2「The Story In Your Eyes」とB-4「My Song」
です。特に「My Song」のピアノ弾き語りのマイナー・メロディにメロトロンが
からんでくるところは美しすぎて涙が出そうです。(大袈裟な...!?)