イメージ 1

DIANNE REEVES 「THE GRAND ENCOUNTER」     1996

 「まだ聴けてないCDたち」の一枚でした。

 一時期、日本のジャズ・フェスを盛り上げたダイアンのスタンダード集です。
「Besame Mucho」の極めてスローなテンポでのダイアンのロング・トーンは
すごく安定しているし、ここまでゆったりしたテンポのアレンジというのも
素晴らしいです。また、トゥーツ・シールマンスの控え目なハーモニカも
雰囲気あり。

 さらに凄いのは、ジョー・ウィリアムズとデュエットした「Tenderly」、
ここでのジョーの声に合わせて低い声で唄ったかと思うと、一気にハイトーン
まで移行したりで、彼女の力量をまざまざと見せつけられたアルバムです。

 他にもケニー・バロンのピアノ・トリオをバックに唄うバラード、
「Some Other Spring」でのバロンのピアノや、ハリー・エディスンの
ミュート・トランペット、そして切々と唄うダイアン、また「Side By Side」
でのジャーメイン・バズルとのスキャットも素晴らしく、まさに安心して聴ける
「大人のアルバム」です。