後にフリートウッド・マック、チキン・シャックらと共に「3大ブリティッシュ・ブルーズ・バンド」
と呼ばれたサヴォイ・ブラウンの2ndアルバムです。もちろんジャケはタイトル通り
迷路になっているオリジナル・ジャケです。(現在CDで流通しているモノは「おふざけジャケ」
にすり替わっています。笑)
リーダーのキム・シモンズのギターはマックのピーター・グリーンやシャックのスタン・ウェブ
らに比べるとインパクトが弱いのですが、クリス・ユールデンという強力なヴォーカリストを
得て、この3バンドの中では黒さダントツです。
全9曲中7曲がオリジナルで、カヴァーはマディ・ウォーターズの「Honney Bee」と
ウィリー・ディクスンの「You Need Love」の2曲で、マディのA-3「Honney Bee」で
ギターとベースだけをバックに静かに唄いあげるユールデンのヴォーカル、「あんたホントに白人?」
本作での最大の聴きモノはB-1「Mr. Downchild」でしょう。これまた静かに始まるナンバー
ですが、シモンズのギター・ソロが盛り上げています。このギターの音は、スタジオの隅に
アンプを置き、対角地点でマイクロフォンで拾っているとか、ここでのユールデンのヴォーカルも
圧巻です。
とにかく人の出入りの激しいバンドでしたが、この時期の作品はなかなかマジメに
作られていました。