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CHET BAKER 「MY FAVORITE SONGS」     1988

 『88年5月、帰らぬ星となってしまったチェット・ベイカーの
               ラスト・レコーディング遂に登場!!』

 亡くなる2週間程前の西独でのライヴで3日間行なわれ、
形態もストリングス入り、ビッグ・バンド、クインテットなど
ヴァリエーションのある内容だったようです。

 サブ・タイトルが「THE LAST GREAT CONSERT」、
ちなみにVOL.2は「THE GREAT LAST CONCERT VOL.2」となり、
第1集とは「LAST」と「GREAT」の順番が逆になります。
ジャケも第1集を左右反転しただけのデザインです。

 チェットの十八番ばかりをプレイしたコンサートですが、さすがに
「My Funny Valentine」だけは、数あるチェットのプレイの中でも
涙なしには聴けません。危なっかしいヴォーカル、オーケストラをバックに
トランペットが歌う...。(このレディオ・オーケストラ・ハノーヴァー
がまた素晴らしい!)

 オケ物としてはこの「My Funny Valentine」の他に「Summertime」や
「I Fall In Love Too Easily」が収録されていますが、どれも
涙を誘うほどの名演です。

 このエンヤ・レーベルのVOL.1&VOL.2はもちろん廃盤ですが、
2枚組にしたCDが安く手に入るようなので、是非ご賞味ください。

 チェットの死はあくまでも事故死なので、このライヴ盤に死を予感させる
ものはまったくあるはずがないのですが、亡くなったことは事実で、
それを受けとめながら聴くのはホント辛いものがあります。