『「ヘルプレス」から30年・・・奇跡のハーモニーが今よみがえる。
ニール・ヤングがかつて在籍した伝説のロック・バンド、CSNYの再結成ニュー・アルバム。』
上のコピーは若い世代のニール・ファンにアピールしようとしたものでしょう。
「ニール・ヤングがかつて在籍した・・・」などはちょっと笑ってしまいます。
CS&Nのニュー・アルバムのレコーディングに "Y"が "S"の「Acadienne」(未収録)で
ギターを弾くだけのはずだったのが、数曲にギター、コーラスをつけ、
おまけに自身の新曲を4曲も持ち込み、そのうちの「Looking Forward」をアルバム・タイトルにしてしまった、
といういきさつがあります。
4人のハーモニー・ワークや「Dream For Him」でのスティルスのトーンを絞ったギター
(大昔の「Wooden Ships」のようなトーンです!)を聴くと、
懐かしいモノに出会ったような気分になります。
スティルスの楽曲も久々に冴えており、アコースティック・ブルーズ調の「Seen Enough」、
いかにもスティルス! という感じで、クレジットが正しければ、
ここでのエレクトリック・スライドはヤングということになりますが...。
ニールについては、ベン・キースがスティールで参加しているためか「Slowpoke」や
「Out Of Control」などは、どことなく自身のアルバム「HARVEST MOON」を想わせるような感じですが、
コーラス部分はやはりCSNYですね。
70年のCSN&Y「DEJA VU」は程好い緊張感が心地良かったのですが、
88年のCSN&Y「AMERICAN DREAM」や99年の本作を聴くと、
CSN&Yって、ヤングのバンドなんだ!?と錯覚してしまいそうです。(笑)