裕福な家庭に生まれ、ホーム・パーティーなどで、
小さい頃からボサノヴァを唄っていたナラの本格的なボサノヴァ・アルバムです。
62年にプロ・デビューし、社会問題を歌ったりしてボサノヴァから距離を置いていたナラが、
71年に「10年後」という原題でボサノヴァ・アルバムを発表しました。
60年代に軍政批判などをして当局から弾圧されパリへ亡命して作ったのがこの作品で、
ボサノヴァを再び堂々と歌うのに10年を要した、ということでしょうか。
「ヂサフィナード」「平和な愛」「メディテーション」「インセンサチス」
「ワン・ノート・サンバ」「白と黒のポートレート」「コルコヴァード」「イパネマの娘」.....
ヒット・パレードのような作品群ですが、平和な国に生まれ育った我々にはわからない
苦悩や悲哀などを味わった末に産まれた作品です。