『関西ロック界の大物、上田正樹の名を世に知らしめた傑作アルバム。
「悲しい色やね」のルーツともいえる大阪弁ロックの名作の数々を収録!』
当時、キー坊のものではサウスの「この熱い魂を伝えたいんや」と並んでこの「ぼちぼちいこか」を聴いてました。
「熱い魂」はLPで残ってるのですが、残念ながら「ぼちぼちいこか」はLPを手放してしまい、
後年買い求めた再発CDしか手元にありません。
「熱い魂」でナニワ・ソウルの醍醐味を聴かせてくれたキー坊ですが、
本作では一転して(というか本作が「熱い魂」の前でした)ラグタイム・ブルーズを唄っています。
どの曲からも「大阪」を感じ取ることができ、庶民の心情を垣間見ることもでき、
ラグタイム調のピアノやギターのリズムに乗りユーモラスに唄われています。
オカマを唄った「可愛い女と呼ばれたい」やクンチョーのカズーがユニークな(?)「Come On おばはん」、
下着ドロの「とったらあかん」などのコミカルな曲は当時、友人たちに聴かせまくってましたが、
「みんなの願いはただひとつ」「俺の家には朝がない」「なつかしの道頓堀」などのようなシリアスな曲も好きでした。
キー坊の味が有山さんの多様な音楽性によってうまく引き出された作品ではないかと思います。