『ウェスト・コーストの一流ジャズメンをフィーチュアしたジョニの本格的ジャズ・アルバム』
ポピュラー・シンガーとして50年代始めから活躍していたジョニが、
60年代に入って本格的なジャズ・アルバムを発表しました。
本作は90年代始めにDIWより紹介され、当時、ヴォーカル・ファンの間では
「美形シンガー」として密かにブームになったのを憶えています。
最近ではロッド・スチュアートなど、いろんなポップ・シンガーがスタンダード・アルバムを
作っていますが、当然それらとは次元が格段に違い、
ピート・ジョリー(p)、ラルフ・ペナ(b)、ハワード・ロバーツ(g)、シェリー・マン(ds)、
ミルト・ホーランド(ds)を従え、「一発録り」で吹き込まれた、
「ジャズ・ファンのためのヴォーカル・アルバム」と言えるでしょう。
ちょっとバックに負けてるところもありますが、そこはご愛嬌。(笑)
ポピュラー・シンガーらしい素直な(ストレートな)唄い方もまた魅力です。
ブルージーな演奏の「I Almost Lost My Mind」が、ヴォーカル、バック共に息が合って、
ジョニの唄も可愛いです。
曲間もギターやピアノなどでつながっているので、あっという間に聴き通せてしまいます。