アルバム・ジャケットのデザインといい、クロスビーの露出度の少なさといい、
当時、なかなか馴染めなかったアルバムです。
比較的ポップな作りのアルバムの中で、唯一のクロスビー作 A-5「Delta」、
多分この頃はドラッグでズタボロだったんじゃないかと思いますが、
それでも声を振り絞って唄ってる姿や、それを励ますS&Nなどを想像すると、
どこか痛々しくさえ感じてしまうほどの唄です。
かと言ってクロスビーなしでは本作が成立しないことも自明の理でしょう。
B面ラストのタイトル曲に続く「自由の値」、つなぎの部分のモノ哀しいバンジョーの響きが
郷愁を誘わずにはいられません。