『最高傑作との呼び声も高い、パイからRCAへの移籍第一作。』
アメリカの人気TV番組「The Beverly Hillbillies」(じゃじゃ馬億万長者)と、
マスウェル地区に住む労働者階級の夢をダブらせた自伝的な内容とも受け取れる作品です。
アメリカ再進出を狙い、随所にアメリカぽい隠し味を使いながら、
自らのルーツであるパブ・ミュージックを展開する内容で、
後に表現されるような一貫したコンセプトはないものの素晴らしい作品です。
現代社会を皮肉った「20世紀の人」、
社会の抑圧や人間関係に負け、酒に溺れ自堕落な生活に陥った男を唄った「アルコール」など、
歌詞を読んではじめて納得!(これ以降キンクスは日本盤を買うようにしている)
また、「複雑な人生」やボートラの「ケンタッキー・ムーン」などは
スライド・ギターもフィーチャーし、アメリカぽい香りのする作品になりました。
もちろん、RCAと契約するということは全米マーケットを視野に入れてるわけですから。