『トレヴァー・ルーカス夫人でもあるサンディ・デニーが正式に復帰して発表された10作目。
デニー&ルーカス主導のメロウでポップなサウンドは彼らの作品の中では異色なれど、
華やかな魅力に溢れる作品。
シングルB面曲「ティアーズ」や表題曲のデモ・テイクなど4曲をボーナス・トラックとして追加。』
サンディ復帰後の唯一のスタジオ録音盤で、11曲中5曲がサンディのオリジナル、2曲が共作、
これはもうほとんどサンディのソロ・アルバムみたいなものでしょう。(笑)
ラルフ・マクテルとデイヴ・スウォーブリック共作の「White Dress」は
あなたにキスをされたら
あの白いドレスを着ます
今夜ダンスに誘われたなら...
と唄うラヴ・ソングで、サンディのちょっと乾いた声質がよく合います。
私はどちらかというと、ジャッキー・マクシーのような透明感のある声質が好きなのですが、
ここでの乙女心を唄うサンディもなかなかです。
トレヴァー作の「Iron Lion」などはジェリー・ドナヒューのボトル・ネックがフィーチャーされ
カントリー・ロックの風情で、一ファンとしては違和感を感じずにはいられません。
本アルバムにはトラッド素材はほとんど取り上げられておらず、
フェアポートとは少し距離を置いて聴いたほうが良いかもしれません。
サンディの魅力がつまった作品と言う印象ですね。
それほどサンディ作の曲はメロディも詩もいいですよ。「One More Chance」など最高!!