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 「CELTIC LOVE SONG」     1998

 一口に「トラッド」と言っても、ブリティッシュ、アイリッシュ、
スコティッシュ、ケルティック...など、その発祥と伝承により
様々な形態があるようです。本作は「ケルティック」と称されてます。
レンボーンやスティーライ、マディ・プライアまで「ケルティック」
で形容してしまうのは不自然なような気もしますが、とりあえず
「ラヴ・ソング集」ということで、お構いなしに聴いてみましょう。

 スティーライ・スパンのデビュー作より2曲が収録されてます。
元々フェアポートのアシュリー・ハッチングがトラッドを追究する為に
結成したバンドなのでフェアポートよりもトラッド臭が強く、紅一点の
マディ・プライアのヴォーカルはサンディ・デニーやジャッキー・マクシー
とはまた違った魅力があります。

 ジョン・レンボーン・グループの「Black Waterside」はツェッペリン
もパクッたことでロック・ファンにも超有名ですが、バート・ヤンシュ
などのヴァージョンとは違い、ジャッキー・マクシーの透き通った
ヴォーカルが、爽やかなイメージを演出し、またタブラなどを導入した
サウンドもちょっと違和感がありますが、全体のまとまりとしては
しっかりペンタングルを継承し、ポップな感じも受け、とっつきやすい
音に仕上がってます。

 その他、ヴォイス・スクワッドはアカペラ三重唱で、ヴァンモリの
トリビュート「NO PRIMA DONNA」で、コステロとアカペラ四重唱を
キメてました。また、アーケディ、キャシー・ライアン、マディ・プライア、
ソーラス、クラナド等の女声によるトラッド・ソングはある種の「癒し」
的な波長をもつのでしょうか。トラッドのラヴ・ソングはやはり透明感
のある女声で、ドラムレスが良いかも...。スティーライのドラムスが
耳障りに聞えるから不思議!(彼らも2ndではドラムレスになるのに...)


 「CELTIC LOVE SONG」


   BOYS OF THE LOUGH / TODD'S SWEET RURAL SHADE
   STEELEYE SPAN / ALL THINGS ARE QUITE SILENT
   ARCADY / THE BANKS OF THE LEE
   THE JOHN RENBOURN GROUP / BLACK WATERSIDE
   SILLY WIZARD / BRIDGET O'MALLEY
   CATHIE RYAN / NED OF THE HILL
   THE VOICE SQUAD / THE COCKS ARE CROWING
   PLANXTY / AS I ROVED OUT
   NIC JONES / COURTING IS A PLEASURE
   MADDY PRIOR & TIM HART / I LIVE NOT WHERE I LOVE
   SOLAS / THE UNQUIET GRAVE
   CLANNAD / EIRIGH SUAS A STOIRIN (RISE UP MY LOVE)
   STEELEYE SPAN / DARK-EYED SAILOR
   MAKEM & CLANCY / FAIR AND TENDER LADIES
   THE VOICE SQUAD / A FOND KISS