エリック・クラプトン、ピーター・グリーンの次はミック・テイラー。
本作録音後、ジョン・ハイズマン、ディック・ヘクストール・スミス、トニー・リーヴスは
あのコロシアムを結成、ミックも次作「BLUES FROM LAUREL CANYON」のあとストーンズへ。
本作録音時ミックは19歳。以前より飛び入りでメイオールのステージに上がり、
クラプトンのフレーズをほとんどコピーしていたとか。
初期のブリティッシュ・ブルーズは、ブリティッシュ・ジャズ・シーンからのアプローチが主で、
メイオールのバンドも多分にその傾向が見られます。(特に本作以降)
E.C.やグリーンとの作品ではフレディ・キングの作品などを好んで取り上げていましたが、
本作ではオール・オリジナル。
A-3「I Started Walking」~A-4「Open Up A New Door」、
B-3「Hartley Quits」でのミックのギターはクラプトンの影響をかなり受けているのがわかります。
バックのジョン・ハイズマン(ドラムス)、クリス・マーサー(サックス)、
ディック・ヘクストール・スミス(マルチリード)の3人もジャズ畑出身で、
見事なサポートをしています。
A-5「Fire」でのハイズマンのドラミング、A-7「Look In The Mirror」では
ディックのローランド・カークみたいなテナーとソプラノ・サックスを2本咥えてプレイしているのが
聴けます。
E.C.やグリーンほどにはミック・テイラーはフィーチャーされておらず、
新たに管を加えて、メイオールはバンド・サウンドを重視したのでしょう。
後のマックやチキン・シャック、サヴォイ・ブラウンなどとは違い、
ジャズのエッセンスを多分に含んだブルーズブレイカーズ、ちょっとクオリティが違うようです。