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 「PURPLE IN PINK」     1998

 『摩天楼・・・・・から25年、転がり続けるニュー・グルーヴ』

 鈴木さんや浜口さんのサポートを得て松本ワールドを表現した前作から
一転してプログラミングのサウンドになってしまいました。
いろんな人が詩を書いてますが、いつもの「キザっぽさの中にも情景が目に浮かぶ」
といった類の詩ではなく、ブラジリアン風のテイストも姿を消し、
近作の流れを絶ってしまいそうな内容の作品です。

 いくつかの新しい試みがあり、「危険な関係」では比屋定篤子さんとデュエットしており、
この曲は唯一、詞・曲とも南さんのオリジナルで、なにか特別な意味をもつ作品なのでしょうか。
デュエットというのもスタジオ音源では初めてでしょうし。

 全体に曲調が明るすぎるのも気になります。
他人に書いてもらった詞にメロディをつけるとこうなるのか、
それとも明るいメロディありき、で詞を選んだのかわかりませんが。

 カセキサイダーのラップを取り入れた曲などもあり、新しい試みが随所に見られる作品ですが、
「南ワールド」を見失いそうになるのも事実です。