彼らのデヴュー後のデモ音源(1967)とカナダでのライヴ(1972)
の2枚組です。
ブリティッシュ・フォークを語る時に必ず名前が挙がるのがISBですが、
ペンタングルやフェアポート、スティーライなどとはかなり毛色が違います。
トラッド色よりもどちらかというと東洋的なメロディラインや楽器を採り入れたり
と、妙な変な風変わりなユニークなバンドです。
トリオでデヴューしたISBも、Disc-1の音源時には、ロビン・ウィリアムスン
とマイク・ヘロンのデュオのようです。「Born In Your Town」や「The Eyes Of Hate」
などは東洋的なお経のような唄です。かと思えば「Blues For The Muse」
のようなアメリカっぽいサウンドもありで、とらえどころのないバンドです。
一方、6人編成になったDisc-2(1972)ではサウンド的にもオリエンタルな
ムードは影をひそめ、アメリカンな方向性を指向しているようです。
スコット・ジョプリン風のラグタイム・ピアノもありですが、イマイチ、
オーディエンスが盛り上がっていないのが気になります。
まさに「インクレディブル!!」なバンドです。