『リアル・ゴーンは電気仕掛けのピル・ケース。
精神高揚剤、魂の開放剤、そして鎮痛剤の混成。
ガラガラ音を立てるチェーン、振動するリズム、そして9ポンド・ハンマーが堪能できる。・・・トム・ウェイツ』
何かが違う!?そこにはピアノもオルガンも無い、ヴォーカルというよりヴォイス?
またまた進化してます。もはや驚きません。
「Hoist That Rag」などは冷静に聴くとラテンっぽいコード進行ですが、
ノイジーなヴォイスとパーカッション、妙な雰囲気です。
続く不気味なマイナー・ブルーズ「Sins Of My Father」は、
イコライジング処理されていない「生声」で聴いてみたいものです。
「Day After Tomorrow」は唯一、メロディラインの美しいトム特有のバラードですが、
やはりこういった曲調のナンバーにはピアノの伴奏がないと魅力半減です。
どうも本作のようなノイジーな作品は戸惑いを覚えずにはいられません。
声が汚い分、シンプルな伴奏で唄ってくれればいいのに...。