再びトリオ編成に戻ってからのロリーは、昔のナチュラルなトーンから
イフェクターを使ったトーンへと変化してます。
本作でも1曲目の「Kickback City」でシタールのトーンを使ったりしてます。
ここ何作か、感じることは以前のような緊張感が薄れたということです。
ロリーは、スタジオ・ライヴのようなレコーディングを好んで行っていましたが、
完全なスタジオ録音に切り替えたのでしょうか?
ブルーズ・スタイルの「I Ain't No Saint」では自身のハーモニカと併せて
本領発揮といったところでしょうか。
カヴァー曲のブルーズ・クラシック「Don't Start Me To Talkin'」ではハーモニカ・プレイヤー、マーク・フェルサムを迎え、大ブルーズ大会です。まさに「水を得た魚」状態です。
これを機会にマークは正式メンバーとなります。
そしてロリーのアルバムには、大概一曲は入るアコースティック・ナンバー「Seven Days」は
アコースティック・スライドとハーモニカで唄われたブルーズで、
このあたりでようやくブルーズマン・ロリーが感じられます。
ボートラとして「Seems To Me」「No Peace For The Wicked」の2曲が収録されてますが、
むしろこのボートラのほうがスタジオ・ライヴのような熱気を感じる仕上がりで、
ポリドール時代をも想い起こさせるようなヘヴィーなチューンでした。最高!!