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 「THE 2 TRUMPETT GENIUSES OF THE 50's」     1954-1956

 1曲だけクリフォード・ブラウンの練習風景が13分にわたって収められ、
あとはチェット・ベイカーのTV音源と「バードランド」でのライヴ音源です。
イタリアで制作されたレコードらしく、モノクロの文字だけのジャケで、
チェット・ベイカーの初期の未発表音源とクリフォード・ブラウンのソロ・プラクティス音源は、
そこそこ歴史的価値のあるものではないでしょうか。
残念ながら、曲によってはメンバーが不明なのと、推測で書かれているものもあります。
TV音源では曲間のチェットへのインタヴューも収録されており、
少年のような声で曲紹介をする部分が微笑ましいです。

 ラス・フリーマンをピアノに加えたA-4「I'll Remember April」、
録音状態は悪いですが、ラスのピアノは走ってます。
シンコペの効いたチェットのテーマと併せて名演です。
B-1「Just Friends」ではヴォーカルもあり、55年8月ですから、
チェットのキャリアでも歌い始めの頃ではないでしょうか。
そしてB-4「Extra Mild」、B-5「CTA」にはスコット・ラファロがベースで参加、
「Extra Mild」でのサックス・ソロとトランペット・ソロのバックのベースは
ハツラツとして素晴らしいです。
演奏後、司会者が「Cool! Cool!」を連発してます。

 またB-6「Imagination」、B-7「Jumpin' On A Cliff」には
ボビー・ティモンズがピアノを弾いており、アルバム「BAKER AND CREW」の後の録音で、
ティモンズ特有のファンキーなピアノではなくオーソドックスなプレイでした。