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 1987

 アイランド移籍後の「SWORDFISHTROMBONES」~「RAIN DOGS」~「FRANK'S WILD YEARS」を 
"フランク3部作" としてとらえられています。
本作は「オペラッチ・ロマンチコ 全2幕」となっていて、トム初のミュージカルを
アルバム用にアレンジしたものだそうです。

 よりパーカッシヴになった曲と曲毎に楽器の編成が変わることにより、
単純に「○○風」と例えられないサウンドになってます。
もちろんミュージカルの場面毎に設定されたサウンドなので仕方のないことです。

 あの声のさらに裏声で唄われた「Temptation」、トムの一人合唱できれいなワルツ「Innocent When You Dream」、
ウェスタン風(西部劇風)の「Yesterday Is Here」は珍しく普通っぽく歌われてるし、
2コードのマイナー・ブルーズ「Way Down In The Hall」では短いけどマーク・リボーの
あまりハズしてないソロが聴けます。
「Straight To The Top(Vegas)」ではフランクがクラブの売れっ子歌手になった設定で、
トムのジャズ・ヴォーカルが楽しめます。
また久々にシンプルなバックの「Cold Cold Ground」、夢に破れたフランクを歌った美しい歌「Train Song」など、
小品集として聴くとかなりヴァラエティに富んでいて楽しく聴けます。

 しかし、ここまでいろんな表現の仕方を心得ているトムはまさに天才!