2011年も残すところあと半月。
現在並行して実施しているプロジェクトの内、3つのプロジェクトが今月末に最終報告を迎えるため、全メンバーとも毎日フル稼働。。

3つともが全てそれぞれの業界トップ企業の戦略プロジェクトのため、非常にエキサイティングではありますが、かなりタイトです。

ただ、3社とも実行力が高いので、確実に収益向上につながるでしょうし、すぐに公開できるような成果になると思います。
1社は既にプロジェクト中に実行に移していますし。

このスピード感こそがビジネスですね。
もちろん、ただ速くやれば良いってもんじゃないですし、具体性がないと収益につながりません。

経営者としての立場で自分が戦略コンサルタントをしていた時のアウトプットを見ると、やはり経営者が本当に欲しい機能、成果と若干ずれていたりするんですよね。
今だからこそ振りかえって見ることが出来るのですが。

圧倒的なスピード感を実現しながらも、戦略的視点と極めて具体的な打ち手を併存させる…。
経営者の視点に立って本当に必要な支援をしているからこそ、有難いことに多くの経営者の方から支持いただいているのだと思います。

例えば弊社の提案は財務的な視点や通り一辺倒の分析でクライアントの課題をあぶり出すだけでなく、売れていないのは価格が高いからなのか、割高(質と価格が釣り合っていない)のか、だとしたら、いくらの価格帯に設定すれば新規顧客/既存顧客がそれぞれ何割増えるのか、といった極めて具体的且つ実務的な視点までも落としていって、不振の要因をあぶり出します。

アパレルであれば、最もやってはいけないのが「商品消化率が低い」とか「月坪売上が低い」とか、「原価率が高い」といった一般論で終わってしまうこと。
コートであれば、どの単価の商品が1店舗当たり何着売れるのか、それが競合他社だとこれくらいの水準で、自社はどれくらいの水準なのか(著しく低いのか、それとも拮抗しているのか)、といった虫の目で分析していき、課題をあぶり出していきます。

また、鳥の目で見た際にも、必ず虫の目とリンクさせます。
例えば、業績不振の要因は絶対的な集客力が落ちているからではないのか。
集客力不足だとしたら、もともと対象店舗に来ていた新規顧客は雑貨の購買率が高いにもかかわらず、ここ数シーズンは雑貨の型数を絞っていたから新規顧客がとれていないのか。
または、ヒット商品の定番商品化と定番/新規商品の比率を計画的に組み立てて考えてこなかったが故に安定した売上をとれていないのではないか。

もしくは、QR(Quick Responseの略。短いリードタイムで商品を生産、販売すること)で同じようなデザインの商品を品番だけ変えて次々と投入していたため、本来であれば1つの型、デザインで売上がとれるところを無数のデザイン(品番)を生み出してしまい、売れ筋管理、在庫管理が煩雑になったことでキメの細かい追加発注の対応が出来なくなっているのではないか。(結果として欠品が発生しているのではないか)

などなど、常に経営の視点(鳥の目)と現場の視点(虫の目)双方をつなげて問題の真因を突きとめることが必要です。
もちろん、真因を突き止められれば、極めて具体的な打ち手が見えてきます。

戦略的な視点で分析し、会社としての根本要因を明らかにしつつ、それを踏まえた上で収益向上につながる極めて具体的な打ち手を明確にできるかどうか。

ここが事業で収益を上げる唯一無二のアプローチです。
あとは、実務に落としていった時に、どこまでその実現性を担保できるか、実行に移して着実に成果に結びつけるためにはどのようなリスクをケアし、解決(意思決定)していかなければならないのか。
ここまでケアして初めて利益につながります。

特にコンサルタントは最後の部分。実現可能性の高い(確実な)打ち手に落とし込むのが弱い。
単なる現場の実務を経験しているだけではダメ。経営としての意思決定を行い、その結果として跳ね返ってくる成功体験/失敗体験をどれだけ積んでいるか、そして特に失敗体験を基に、活きた知恵として再発防止出来ているか…
経営者に支持されるかどうかはここだけです。
弊社も経営経験者が多いですが(意識して集めていますが)、今後も経営者に支持される組織でいられるよう、結果を出し続けていきたいと思います。