(5)血管柄付き遊離腓骨皮弁けっかんへいつきゆうりひこつひべん

【腓骨皮弁の概略】

図36

図36

 下腿(膝から下のすねの部分)の外側から、骨・皮膚・皮下脂肪・筋肉の一部を採取して移植する方法です。下腿には太い脛骨 けいこつ と細い腓骨 ひこつ

 

の2本があり、体重はほぼ全てを太い脛骨で支えているため、腓骨を採取する事が出来ます。

図37

図37

 図36,37は腓骨とその上にある皮膚を採取するためのデザインと採取する直前の状態です。移植のために比較的長い血管(腓骨動静脈)が採取できること、数箇所で骨を切っても血流が安定しているので顎の骨の形を再現するのに有利であることが利点です。頭頸部では下顎骨や上顎骨の再建によく用いられます。

 図38、39は下顎骨を切除した部分に、骨移植をして金属のプレートおよびスクリューで固定した状態を示します。

図38

図38

図39