曹洞宗 秋葉山 舘山寺(そうとうしゅう あきはさん かんざんじ)
舘山寺(かんざんじ)という寺号は、舘山(たてやま)に開かれた寺であることから舘山の寺という意で名付けられたもの。
静岡県浜松市西区舘山寺町の寺院。浜名湖岸88箇所第27番霊場。
【平安時代・弘仁元年:810年】弘法大師が高野山より仏道行脚の際、舘山(たてやま)を訪れ、修行、開創。旅する人々の心を清める寺として、山紫水明のこの地を選んだといいう。
【鎌倉時代・文治三年:1187年】兵火により焼失したが、源頼朝公がこの地を訪れ、道中安全・武運長久の祈願寺として諸堂を再建。(頼朝の建立した諸堂や寺宝は元中元年:1384年に再び兵火により焼失)
【南北朝時代・貞治(じょうじ)年間:1362年】堀江城(現:遊園地パルパル、ホテル九重付近)の城主として、当地に赴任した大沢氏の要請により城主の祈願寺として、以後五百年守られる。
【江戸時代・慶長三年:1589年】徳川家康公により、御朱印判物を賜り、東海の名刹として繁栄。
【明治三年:1870年】新政府の神仏分離令(廃仏棄釈)により廃寺。
【明治二十三年:1890年】再興が認められ秋葉の火祭りで有名な秋葉山・秋葉寺(しゅうようじ)住職・牧泰禅(まきたいぜん)和尚を招請し、秋葉寺の出張所を持ってくる名目で再興。その際に秋葉三尺坊を舘山寺でも祀ることになり、山号も「中嶺山」(ちゅうれいざん)から「秋葉山」に改め真言宗の伝統を引き継ぎながら曹洞宗の祈願寺となる。
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