昆虫採集も本格的シーズンに突入しました。したはずです・・・・・。

じつは、今年、思うように虫が採れません。

とりあえず、今週末の採集概況ですが、

2008年5月16日

妙○山 

ハンミョウ 1

ハナムグリの仲間 1

コニイニイゼミ 1


2008年5月17日

妙○山

オナシアゲハ 1

ヤンマの仲間 1

ヒメバチの仲間 1

タカサゴクマゼミ初鳴き確認


2008年5月18日

牛角坑

カミキリムシ 4種類 4

クチブトゾウムシの仲間 1

ハゴロモゼミ(緑型) 1


一見すると、代わり映えのない様子ですが、今の時期にいつもと同じでは困るのです。

去年の今時期の場合、ハゴロモゼミの採集観察を行っていたのですが、今年はきわめて局所的な発生にとどまっており、しかも数も少ない。また、紅紋沫蝉もこの時期に多く見られるのですが、今年は3月頃にわずかに見ただけで、シーズンに入ってから見ておりません、順調なのはハンミョウだけ。ゲンセイなどは1度しか見ておりません。

実は、今年の台湾、少雨のようなのです。私もそれは思います。ここ1週間空は微動だにもしない晴れが続いています。普通なら一日に一度は雨の降っている時期なのに。どうも、羽化・脱皮に水分の必要な昆虫にとってこの時期の少雨は影響があるんでしょうね。

ちなみに、今日の採集でカミキリが多いのはスイーピングが多かったせい。でも本当のターゲットはハゴロモゼミ(緑型)だったわけです。盛夏になると緑型は非常に少なくなるようなので。

2008年5月7日


本日、ハゴロモゼミの初鳴きを確認いたしました。

台湾は5月2日には梅雨入りしたということで、その後、1日で晴れ→曇り→雨を繰り返すきわめて不安定な天候でした。今日は久しぶりに夕方晴れ間を見ました。

ハゴロモゼミは夕方6時半前後に斉唱します。時間は日によって10分以上もずれますから、非常に正確とはいえませんが、時間を知る一つの目安にはなります。

2008年4月27日 


え~と、今日採集に行ってまいりましたが、デジカメを忘れてしまい撮影できませんでした。

申し訳ありませんが、簡単な報告だけにしたいと思います。

24日、25日(木・金)と、台湾はかなり冷え込みました。どうなるかと思っていましたが、土曜日から一転、快晴で気温もぐんぐん上昇しました。昨日採集にいければベストでしたが、家庭の事情で外出できず、今日になってしまいました。雲が多く、気温もやや落ちて、条件的には昨日ほどではありませんでした。


採集対象は、前回と同様、竜眼の花に集まるコガネムシやカミキリムシなどの甲虫でした。今日は、コガネムシに1回。カミキリムシに1回遭遇しましたが、ネットに入りませんでした。


街中では、初鳴き観測以降、殆ど、鳴き声を聞くことの出来なかったコニイニイゼミの声があちこちで聞こえるようになりました。しかし、山中では未だ未確認です。一方、クサゼミの方は、最初に確認した登山口付近のススキの原で確認することは出来ませんでしたが、妙○山山頂付近の日当たりの良いススキの草むらでたくさん鳴いているのが確認できました。オスを3頭採集しました。3頭とも体色は緑型ですが、背面の普通は茶色の斑紋が強い黒褐色でした。

今年は、クサゼミの体色について調査をしたいと考えていますが、これが、セミ学的に意味を持っているのかということについては、残念ながら、現時点ではちょっと分かりません。もう少し調べてみたいと思います。


今日は、他に山頂付近で、ヒメバチ類とハバチ類を各1頭採集いたしました。

コニイニイゼミ 

4月17日


クサゼミ

4月19日


私の住んでいる南投縣南投市地域では、上記の2種が最も早く現れるセミです。例年、4月最終週から5月第一週の2~3日雨の続いた後、鳴き出すのがなんともいえず季節感をかもし出しますが、今年の場合には、例年よりもかなり早いようです。先週は頭から、毎日、雨が降ったせいかもしれません。

ご無沙汰しておりました。読者の皆様にはご迷惑をおかけしました。

今年も、また更新していきたいと思います。


新年に入ってから、仕事の関係(本業の研究)が忙しくなってしまいました。

あと、今年の台湾は、どうも天候が思わしくなく、1月末から2月にかけて例年にはないような寒波に見舞われました。日本育ちの(まして、空っ風の吹く地域の)私にも寒いと感じるほどのものでした。特に、驚かされたのは海で魚が凍死するという事件が発生したことです。澎湖諸島の海辺には、凍死した魚たちがたくさん打ち上げられたのでした。新聞の写真では、殆ど「ハリセンボン」でしたが・・・。

そんなこともあってか、3月頃まで虫は絶不調。3週間に1度くらいは気分転換も兼ねて外に出るのですが、全く駄目でした。1月~3月はツマベニチョウが1頭という状態で、ますます、仕事に内向してしまうという状態でした。


ですが、4月に入ってから、ようやく、虫が取れそうな雰囲気になってまいりました。もっとも私の研究が無事終わったわけでもないのですが・・・・、私の専門は実験系ではないので、終わりの見極めがつきにくいのですが・・・・。とりあえず、さびついてしまったt心と体のメンテナンスを兼ねて出発です。


天気ははっきり言ってあまりよくありません。うす曇・・・。もう、この時期になると、長袖のシャツでは台湾の湿った空気は重く感じられるものですが、今年は一向に暑いと思わない。肌寒く感じるくらいです。


これから太陽が出て来た時が勝負か。


渇水期の渓谷を亀が泳いでいます。



少し、見えにくいので、拡大すると・・・。


なにやら、頭が緑色に見えます。なんと言う亀なのか・・・?


久しぶりの一枚。

綺麗ですが、この赤い部分は「がく」の部分が変形したもののようで、近付いて見ると、全然、花びららしくありません。真ん中に白く見えるのが花のようです。


本日の狙いは、竜眼の花に集まるコガネムシを中心とした甲虫なのですが、少し時期が早いのか、ミツバチしか飛んでいません。登っても登っても一向に虫には出会えません。

これは坊主か?と思っていると、山頂の廟の側に生えたヤマモモの木にひげの長い虫が・・・・。

黄星長角天牛(黄星天牛:Pascothea hilaris hilaris Pascoe,1857)

おお、キボシカミキリが1号さんですか。これは原名亜種ってことになるのでしょうか。

台湾でも割合ポピュラーなカミキリムシだそうですが、かといって、これまでそれほどとっているわけでもありません。


まあ、坊主は免れたので、意気揚々(単純)と帰路に着きます。

途中、竜眼の花を撮影。

ここで、フタオチョウを採集。


ハチも探して見ます。

おっ!見慣れない奴が!

これは始めて採集する種類ですね。このハチに似た奴で、体色が橙色のものは捉まえたことがありますが。


なんだか、暖かくなり始め、ここに来て虫が活発になりましたか?

そこに、路上を這う黒い虫が。

あれ、こんな時期にクワガタが。タイワンヒラタクワガタでしょうね。もちろん今季初。

これはリリース。


調子が上がってきたのか!!??

お、何かが飛んでいる。カメムシかな??

お、ネットインしたぞ。

あ~、これはうれしい!

紅艶天牛(Dicelosternus corallinus Gahan, 1900)

これは、竜眼やライチに寄生するカミキリで、鮮やかな紅色が魅力。これまで、大○山で一頭捕獲したことがあります。あとこのカミキリ、カンタリジンでもあるのか、マメゲンセイのように例の土臭いような、青臭いようなにおいがします。


このあと、ヘビトンボの成虫を一頭採集し、それなりの充実した一日を楽しめました。




















皆様、明けましておめでとうございます。今年も本ブログは細々と続けてまいりますので、よろしくお願いいたします。


現在、台湾は朝晩厳しく冷え込みます。私は北関東の出ですので、冬の空っ風に慣れておりますから、普通、台湾の冷え込みはそれに比べればぬるく感じるのですが、それでもこの正月の3日間は「あれ?」という感じです。こちらは旧正月に向かってこれから年末モードになるんです。


ここ3週間も更新が滞っておりました。 なぜかと申しますれば、我が家の3人娘の高さ1.5mからの合体フライングボディープレスをもらってしまい、動けなくなってしまったのです。幸いにも、腰椎軟骨が若干傷んだだけで脊髄へのダメージは殆どなく、心配された足の痺れは早期に収まり、ようやく杖なしで動けるようになりましたが、二日間は完全に寝たきりで、動くことも出来ませんでした。コンピューターの前になどもちろん座れません。絶対安静とは言いますが、腰を痛めてしまうと手も足も砂袋そのもののように重く、あがこうがわめこうがどうにもなりません。むしろ、その悪あがきの結果、股関節をいためてしまうおまけもつきました。車椅子の方々が如何に凄まじいリハビリトレーニングを積んで社会復帰されているのか思い知らされました。


さて、そんなことで時間を空費している間にもう年末です。先週から自転車に乗って通勤をしていますが、過激な運動はともかく、軽めの運動をしたほうが腰も温まって痛みが和らぐことに気がつきました。そこで、何やら四の五の理屈を付けて、本日、久しぶりの採集に出かけました。


2007年12月29日

 快晴。何やら強力な寒気団が南下しているらしいが、今のところ当地域に影響なし。暖かい。小春日和という感じ。多分、台北のほうはきついんだろうな。大学を卒業してまもなくだったか、 友人の案内で沖縄に何日か滞在したことがあった。その時、丁度、寒気団に襲われ、風花の舞う中、トレーナーの上に革ジャンを羽織って震えながら歩いたのを思い出す。台湾中部は台北付近よりもずっと温和なのだ。それでも、5℃前後まで気温が下がることがある。


朝10時過ぎに裏登山口に到着する。冬枯れなのだが、枯れ草の間に緑色の草が生き生きとしている。もう、見慣れたが、変な感じだ。

さっそくイトトンボ発見。


あまり写真写りは良くありません(;^_^A

前回標本にする時は失敗してしまいまして、今回は2頭採集させていただきました。


早くも腰が痛んできましたが、ようやく坂を上り詰めました。日当たりのいい尾根道。

ここで、小型のドロバチを採集。



さらに日陰でイトトンボをもうⅠ頭。


このイトトンボは今まで採集したことの無い種類です。


これも、あまり写真写りは良くありません(;^_^A


さて、本道に合流して目指すはセイボウのポイント。


ここで、待つことにしたのですが、腰が痛くなり、また、久しぶりに来たこともあって頂上まで行きたくなりました。


頂上まで来ると山積みの竹が。セイボウをはじめ竹の中に営巣するハチの絶好ポイントになりそう。


飛来した大きな黒いハチ。

ベッコウバチの仲間です。黒というよりも深い群青色です。


ルリタテハを発見。


綺麗ですね。採集はしませんでしたが、いつか、タテハ、イチモンジチョウシリーズをやりたいですね。

さて、セイボウポイントに張り込みますがこれが一向に来ない。

小さい黄胸泥壷蜂が来たので採集しました。


ここで腰が痛くなりすぎてしまい、山中で動けなくなりそうだったので帰途に着きました。


今年の更新はこれでおしまいですね。それでは皆様良いお年を。

2007年12月9日


さて、先週の採集でいくつか重要な点が分かったなどと書いてしまいましたが、それは何か。

金曜日、土曜日と忙しかったり体調が悪かったりで動きが取れず、日曜日になってようやく妙○山へ出かけます。が、・・・・・。空を仰ぎ見えればこの通りの雲行きの悪さ・・・・。

そこに、何やら昆虫が。

ネットイン。

本当ならin the net じゃないかなどと突っ込まないで。

イトトンボですね。台湾では豆娘と言うんですね。何故か知りませんが・・・。

イトトンボって飛んでいると、独特の雰囲気があります。


これが2頭目。

今日は多いな。2頭目はリリースしました。


私は目の前に飛んでいる虫は欲しくなるはですが、今日のターゲットの主役はセイボウです。

ポイントは、頂上一つ手前の尾根の頂上付近。先週、セイボウを確認した場所。

これまでの採集状況等のデータをつき合わせてみると、セイボウは①陽だまりが好き、②枯れ草が7割、青草が3割位の状態の場所が好きそうという感じです。もちろんこれは冬場に限っての話ですが。夏はどうだかわかりません。

しかし、今日は生憎曇り空。空はいくらか雲が切れ掛かっていますが、それでもしばらく晴れ間を期待できなさそう。とりあえず、山頂付近まで足を伸ばします。

黒いハチ様のものが飛んでいます。ネットに入ったのは、ハバチ。これからの季節はこのハチが目立つようになります。

続いて、トンボ。杜松蜻蛉というそうです。


雲が切れ始め、太陽が顔を出したり隠れたりを繰り返します。そろそろ引き返そうか。

途中、家族連れのハイカーと3グループほど出くわします。

現場に着くと、まあまあのコンディションに。



こんな感じの場所に目をつけました。

お、早くも青いムシが!セイボウに間違いない。

しかし、チャンスがなく飛び去られてしまいました。ハチはホバリングするので、静止状態のときを待ってしまいがちですが、逆に優柔不断になってチャンスを逃しやすい面もあります。

お、結構大型のハチが。見たことないぞ。捕まえてみるとコレ。

スカシバの仲間か。この日はこの後3頭も捕まえてしまいました。


枯れ草の生え際にうずくまってチャンスを待ちます。おっ!!飛んできた。

うりゃあ!セイボウです。


何がうれしいかといって、狙った獲物が計算どおりに獲れるのはうれしいです。いつもは大体出会い頭狙いですから。こんな感じのところですね。

さらにセイボウを待ちます。白っぽいブルーの光が何度か目の前を横切ったからです。もしかしたら、種類の違うセイボウかもしれない。


しかし、また少し曇ってきました。



もう、次の晴れ間がラストチャンスだな。

そこにまた、先ほどの光。一瞬見失いましたが、ネットを振りました。

あれ、入っている・・・。なんだか雰囲気が変だぞ。

あれ、こいつだったのか。見てください。このお尻のブルー・・・・・。

このハチは面白い習性があって、非常に舌が長いのです。体の4倍くらいありますが、ホバリングをしながら、その舌を使ってキスをするんですね。というか、舌同士で何かを交換しているんです。1回だけ見ましたが、たいへん驚きました。
あの青い光の正体がコレであるか断定できませんが、可能性は高いですね。

帰りにポイントを物色。少し風通しが良すぎるかな・・・・。


帰りに、こんな花も。花粉が多いのでまた新たにハチを呼び寄せてくれるかもしれません。




2007年12月1日

最近、フィールドに出るのがめっきり減ってしまいまして・・・・・・。まあ、忙しいから仕方ないですが。

先週は天気が悪い日が続き、雨も降りました。週末に入ってようやく天気が持ち直したのですが、虫たちが一掃さえていないか心配です。


いつものように妙○山に行きます。

天気はいい感じなのですが、案の定虫の姿がありません。ズンズンと山頂へ向かいます。

おっと、ここで、何やら、青く輝く蜂の姿が。間違いなくセイボウでしょう。ネットを振るうタイミングを計ります。しかし、草むらの中の微妙な所にもぐり、中々表に出てくれません。見えているのに取れない・・・・・。そのうち突然飛び去ってしまいました。


いつものように廟を通過・・・・

おっとこれは。

ベッコウバチの仲間か・・・・。

頂上付近へ到達。

しかし獲物はなく、Uターン。

再び廟付近の草むらにセイボウらしき昆虫が飛ぶのを発見。

ネットイン。

セイボウですね。オオセイボウか・・・・。

きょうはこれで満足して下山しますが、今日はセイボウのポイントや行動について手がかりを掴んだ重要な日でした。











こんにちは。久しぶりのジャン・ポールです。

最近、全く、ブログが更新できません。採集に出る回数も週一回がやっと。暇があっても出ようという気にならないのです。なぜなら、ちょっと仕事が忙しい・・・・というか、無暗にではなく、無意味に忙しいのです。大きな仕事が3つほど手元にあるのですが、本来優先業務のはずのこの仕事(要するに契約が絡んでいる)が、本当にくっだらない雑用のために全然動かないのです。話せばややこしいですが、スケジュール的にも厳しい仕事を引き受けているのだからいい加減に客の来ない公開講座は閉じろ!毎週準備作業に追われている方の身にもなれ!選りによって1回180分の講座って何だ!それを、週4回もと言いたいのです。何のことやら分かりません。所内規則違反すれすれですかね・・・・・。まあ、どこの話か分からないんだからいいか!


っというわけで、11月24日、既にお知らせしたとおり、タカサゴクマゼミの鳴き声を確認した日ですね。このときはまだなんとなく暖かだった台湾も26日から急激に冷え込んで秋の長雨状態になりました。っていうか、地元の人も「今年は寒いね~」っていってます。アノ冷え込みではクマゼミもお終いですね。本当に寒かったもの。


2007年11月24日

なんとなく寒いですね。11月末と言えば台湾的にも晩秋ですから仕方ありませんが。今日も、妙○山へ・・・。

おお、いよいよ満開ですな。

ちょっと変わったヒメバチ類が採れる今の時期は時間があればフィールドに出まくりたいところなのですが。

そこへ、小さな蛾に似た飛行体が!

ネットイン!

ヒメバチ類!と言いたいところですが、何やらハバチ類みたいな感じです。あっ、別に不平があるわけではないのです。ただ、去年採集して標本にしたまではよかったのですが、腹部がゼリー状だったため、長いおなかが支えきれずに崩れてしまったヒメバチがいるのです。

こいつですね。頭部がオレンジ色のこいつ。これが捕まえたいのです。

しかし、どんなに踏ん張っても見つからなければどうにもならない。表登山道に合流した地点でタカサゴクマゼミの声が・・・・・。なんだかすごいなと感慨にふけりました。


さて、頂上の廟の前を行き過ぎたところで、目の前をトンボが。もしやと思い捕まえてみると、これは初採集ですね。カワトンボの仲間は普通に見られますが、胸の部分が緑色に光る種類はこの周辺ではあまり見かけません。

続いて、これははっきりハバチ類。

これ以上は獲物が見つからず下山しました。



しかし、なんとなく物足りなかったのか、翌25日に採集に出ました。ターゲットはナナフシ。


2007年11月25日

内○渓公園といえば、冬場のナナフシとサビカミキリ・・・・です。

おお!満開ですな。そして、おなじみの奴も咲いてます。

ここをひたすらビーティング。

ところが全然取れません。チビタマムシ一匹取れない・・・。


おお、入った!!!


うわっちっさい


3時間粘りましたが、結局、後は取れずじまい・・・。どうしたのやら。今年の冬は辛くなりそうな気配を感じてうつむきながら家路に着きました。