なんとなく、毎日がつまらないので、家を出てひとり暮らしをしたいなぁと漠然と思っていた頃でした。


母が、お見合いの写真をいくつも持ってきました。


母は、私が25歳になっても恋人ひとりいないのを心配して、出入りの銀行さんなどに「どこかにいい人いないかしら」と私の写真を持って、声をかけていたというのです。


お見合い写真といっても、ドラマにあるような堅苦しい成人式のような記念写真ではなく、スナップ写真です。


一緒にその方の略歴が添付されます。


生年月日、卒業した高校大学、勤務先、身長、などです。それ以前に、話を持ってきた方から、それとなく「こういう人がいるんだけど」という前情報が届くのですが、この前情報と実際の写真や略歴にあまりにも違いがあるといけません。


有名高校を出て、身長が1m80cmで、と聞いていたのに、実際はそうでもない高校出身で、身長は1m70cmで、80というのは身長じゃなくて体重だったということもありました。


こういう間違いがあると、お見合いなんかしたくなくなります。


無論、向こうさまも私の写真や略歴を見て断ってきたのもあるので、実際お見合いしたのはそう多くありませんでした。


その中から今の夫に決め、出会って半年後に結婚いたしました。