マンション管理は、容体の変化が傷みをともなって目に見えるだけに、診察するのはそれほどむずかしくないし、適切な処置もほどこしやすい。

多少時間がかかったとしても、うまく膿さえ出せれば、またもとどおりの体にもどることもできるのだ。

むしろ恐ろしいのは、マンションに音もなく忍び寄る黒い病魔である。

皮膚の表面が傷むのとは異なり、マンションは芯から急速に腐っていく。
骨も血管も神経も、日増しにただれていくのに、その病勢に誰も気づかない。