ストレッチの種類に入ります。

今回は「スタティックストレッチ」です。


・スタティックストレッチ(静的ストレッチ)
 一般的にストレッチと言えば、この「スタティックストレッチ」を指すことが多いと思います。
 このストレッチは、無理のない範囲でゆっくりと筋肉を伸張します。痛みが出現する手前で伸張を止め、その状態を15秒~60秒程度保持します。


 ※気を付けること

①ストレッチの前に筋温を上昇させる。

   トレーニング前に行う場合は、軽く汗を書く程度のジョギング 

   などの後が効果的です。また、入浴後も効果的です。



②伸ばす筋肉をリラックスさせてから行う。


③呼吸を止めない。
   ゆっくりと息を吐きながら筋肉を伸ばす。


④伸ばす筋肉を意識する。
   単に漠然とストレッチするのではなく、どの筋肉を伸ばすのか
  
  

   意識ると効果的です。


ではここで、クライミングに関係したストレッチの注意点をお話ししたいと思います。


 「クライミング前にストレッチすると力が入らなくなるからやらない」と言う話をお聞きする事があります。

 どんな種類のストレッチをされたなのか分かりませんが、「力が入ら

なくなる」とのお話しですので、一般的に簡単に出来得るストレッチ

で、筋肉のリラクゼーション効果が得られるストレッチと言うと、この

「スタティックスレッチ」ではないかと思います。
スタティックストレッチの筋リラクゼーション効果は、約45分程度続くと言われています。ですので、筋肉をリラクゼーションさせる目的でストレッチを行う場合は、少なくとも登る予定時間の45分前には終わらせた方が良い思います。そうしないと、いざクライミング!と言う時に「アレ?力が入らない…。」と言う事にもなりかねません。



前回の続きです。



「どうやって、どの程度まで伸ばすのか?」


 私を含めてですが、学校での運動部やクラブチームに所属していた方でしっかりとストレッチの概念を理解して行っていた方はどの位いらっしゃるでしょうか?


 恐らく、コーチや監督でさえそこまで理解して指導していた方は実際少ないのではないでしょうか。

 そこで、今回は「ストレッチの概念」についてお話ししたいと思います。


 ストレッチは1970年のアメリカで発祥したことは前回お伝えしましたが、それが世界中に広がるきっかけとなったのは、ボブ・アンダーソンが記した「STRETCHING」と言う著作です。 この著作でボブ・アンダーソンはストレッチを



第1相:「easy stretch」…イージー ストレッチ
第2相:「developmental stretch」…デヴェロップメン

タル ストレッチ
第3相:「drastic stretch」…ドラスティック ストレッチ



日本クライマーズ・メディカルコンディショニング・ラボのブログ

の3相に分けています。


以下、それぞれについて簡単に説明します。


「easy stretch」
 この相はストレッチの入りの部分です。ゆっくりと筋肉が「伸ばされてるなぁ~」と言う感覚を持つことが重要です。


「developmental stretch」
 この相がストレッチの本番部分です。easy stretchの部分から更に伸張を加えます。この状態を15秒~60秒維持します。感覚的には「オ~ッ伸びる~」と言う感じでしょうか。


「drastic stretch」
 この相まで行ってしまうと伸ばし過ぎです。痛みが出たり、伸張反射と言って、筋肉が断裂するのを防ぐため、自己防衛反応が出現します。


筋肉の伸ばし過ぎには注意が必要です。



更に続く…。


先日、神奈川県山岳連盟指導員総会で、講演させて頂ましたが、そこで3のご質問を頂きました。


1つ目は、

「スタティック・ストレッチとダイナミック・ストレッチの違いと、どのように使い分けるのか?」

2二つ目は、

「クーリングはトレーニングや競技の直後?それとも時間が経ってからでも良い?」


3三つ目は、

「アルパインクライミングに適した準備運動はあるか?」


以上、3つです。


当日は時間の都合もあり、十分なお答えが出来ませんでしたので、何回かに分けてにはなりますが、この場でお答えさせて頂こうと思います。


今回はまず1つ目のご質問、

「スタティック・ストレッチとダイナミック・ストレッチの違いと、どのように使い分けるのか?」

についてお答えしたいと思うのですが、折角の機会ですので、ストレッチ全体についてお話しさせて頂きたいと思います。



・ストレッチ
 発祥は1970年頃のアメリカです。日本には1970年代後半にその概念が輸入され、正しく行われているかは別として、今ではスポーツ前後のコンディショニングの一つとして広く行われています。


・ストレッチの目的は?
 ストレッチの目的は、行う状況によって変わりますので、目的意識を持って行うことが重要です。
 例えば、スポーツ前のウォーミングアップとして行うのか、それともスポーツ後のクーリングダウンとして行うのか…。それによって、後でご紹介する種々のストレッチの中から何を選択するのか決まってきます。


・スポーツにおけるストレッチの効果は?
 ストレッチを行う事で、様々な身体的、精神的効果が期待出来ますが、スポーツに限って言えば、スポーツ障害や外傷を予防できると言う点が最も大きな効果と言えます。

 筋肉が十分に温まっていない(筋温が低い)状態でスポーツを行うことは時として捻挫や筋腱断裂を起こす原因となります



続く…。