今回学ぶルカの16章は、弟子たちに話している話。15章ではパリサイ人に向かってはなしており、その後で弟子に向かう。そしてまた、パリサイ人に向けて話す順番になる。

16章では弟子に話すものと、パリサイ人に話すもの、二つのことを教えている。結局パリサイ人は馬鹿にするのだが、本当のイエス様が言っ
ている意味が分からなかったからだ。

今日学ぶところは「不正な管理人のたとえの話」。この例え話を最後まで読むと、イエス様が不正を喜んでいるかのように読み取れてしまうもの。そして私たちも誤解しやすい。まずは誰に話しているかをわからないと、何を言いたいのかがわからない。


1,イエスは、弟子たちにも、こういう話をされた。

誰に話してるかと言うと弟子たち。イエス様弟子訓練の話の中で、このような話をした。

1,ある金持ちに一人の管理人がいた。この管理人が主人の財産を乱費している、という訴えが出された。

管理人とは今で言うファイナンシャルプランナー。この金持ちというのは、資産運用をするような人。ただ単に土地を持っているというだけではない。お金を使って、さらに利益を得ようと考えがある人。そのためにファイナンシャルプランナーのような管理人を雇った。イエス様の時代の金持ちとは、こういうような人たちのことを言う。土地を持っているというだけではなく、その土地をどのように運営していくかということを考えなければいけない。小作農に貸すのか、そこに何かを得て利得を得るのか。働く人も雇わなければいけない。土地はあまりにもたくさんなので考えていたら、きりがない。なのでこの時代のお金持ちは、ファイナンシャルプランナーのような人たちを雇っていた。この管理人というファイナンシャルプランナーだが、この当時は自由な奴隷を言う。この家に雇われている自由な奴隷であり、だから、「この管理人が主人の財産を乱費している、という訴えが出された。」。この管理人は自由だったから、自分のものではないのだが、自分のもののように錯覚してしまったのだ。今度はこのようにして儲けよう、次はこの人に貸そう、と計画を建てるのは自分。主人は間には入らない。だから自分のもののように錯覚してしまうのだ。なので、自分のもののようにしてお金を使ってしまったのだ。簡単に言えば、遊んでしまった。いくら信頼できる人と言っても、100%信頼できる人はいない。

2,主人は、彼を呼んで言った。『お前についてこんなことを聞いたが、何ということをしてくれたのだ。もう管理を任せておくことはできないから、会計の報告を出しなさい。

何を言っているかというと、「お前は無責任者だ。私はお前を信頼して与えた。それをきちんと管理し、責任を持って行ってくれると信じた。お前はその信頼を裏切った。これ以上お前を信じることはできない。だから帳簿を整理しろ。」ということ。簡単に言うと、首が切られたということ。

3,管理人は心の中で言った。『主人にこの管理の仕事を取り上げられるが、さてどうしよう。土を掘るには力がないし、乞食をするのは恥ずかしいし。

 クビになるのでこの人は色々と考えた。まず考えたのは、自分が次に何の仕事につけるかどうか。土堀りというのは奴隷の中でも、相当きつい仕事。それをやるためには、この人は力がない。能力がないと、物乞いしかない。物乞いは不名誉でありプライドが傷つく。この人は能力もないし、プライドは捨てたくない。次の仕事といってもうまい話はない。すると、彼はひらめいた。いつ管理の仕事を辞めさせられてもいいように。

4,ああ、わかった。こうしよう。こうしておけば、いつかにの仕事を辞めさせられても、人がその家に迎えてくれるだろう。』

その方法とは、人が自分をその人の家に迎えてくれる方法。それはどんな方法かと言うと、主人の債務者を使う方法。

5,そこで彼は、主人の債務者たちを一人一人呼んで、まず最初のものに、『私の主人にいくらかかりがありますか。』と言うと

 この債務者というのは、簡単に言うとこの主人に土地を借りて、耕して自分の収入を得る。借りている土地の賃金を支払う。そのような形態。農業だと収穫期までは取り立てることができない。収穫期まではいくら払うかを決めておいている状態。その年の環境によっても収穫量は異なる。いくら土地を貸している人に払ってもらうかを決めるのも管理人の仕事。またこの債務者たちも貧乏人ではない。債務者と言うと貧乏人をイメージしてしまうが、そういうわけではない。それは次の答えからわかる。
『私の主人にいくらかかりがありますか。』と言うと、

6,その人は、『油100バテ。』と言った。すると彼は、『さあ、あなたの証文だ。すぐに座って50と書きなさい。』と言った。

『バテ』と言うのは液体を量る単位で、名前でバテシェバと言う。それは女の人で運べる水の量。水を運ぶのは女の人の仕事だから、家様が喉が渇いたら、女の人が来たという記事がある。娘が運べる水の量が1バテ。1バテは37 L。この油というのはオリーブオイルのこと。白馬てと言うと当時の価格でだいたい1,000万円。だから100バテ借りているというよりも、1000万返すことができるということ。もっと生産していて、今年支払う分はその中の1000万。返すのは一部。だからわかる。この人は貧しい人なんかではない。『50と書きなさい。』と半分になった。
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