クレカブログ的小説 【別れ】 | JCB THE CLASS(JCBザ・クラス)と 暮らす

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穏やかな朝。

いつもと変わらない日々。

そういえば、あの日もこんな朝だった。

そう、別れを切り出したあの日の朝も・・・。



今日こそは僕は心に決めていた。

「もう、終わりにしたい。」と彼女に告げよう。

たった一言の言葉だけど、

心の中で何度も繰り返さずにはいられなかった。



高鳴る鼓動を抑えつつ、

受話器をもつ手が震える。

鳴り響くコール音を聞きながら、

「このまま出てくれなければ・・・」と思っていた。



その気持ちとは裏腹に

いつもより早く電話がつながる。

電話に出た彼女は、

いつものように明るい声だった。



意を決して、何度も心の中で繰り返した言葉。

今、一呼吸をおいて

静かに、目を閉じて話し始める。

「・・・・・もう、終わりにしたい。」と。



一瞬、電話の向こうの彼女は息を呑んだ。

しかし、出てきた言葉は意外にもあっさりしていた。

「できたら、終わりにしたい理由を聞かせて。」

もしかしたら彼女は必死に何かをこらえていたのかもしれない。



「ただ、僕にはもう君が必要なくなったんだ・・・。」

きつい言葉だけど、これが僕の本当の気持ち。

嘘偽りのない、本当の気持ち。

彼女が悪いわけじゃない。



「わかった。それならもう何も言わない。」と彼女はわかってくれた。

その言葉に僕は何も言えなかったのに、

「今まで本当にありがとう。もしまたどこかで出会ったら・・・。」

最後は彼女らしい明るい口調で答えてくれた。



その時ふと出会った頃のことを思い出した。

出会ったころは僕の一目ぼれ。

なかなか勇気が出なかったけど思い切って自分から告白した。

彼女はしばらく考えたが、最終的にはOKをくれた。



いろんなところへ一緒に出かけた。

いつも僕を支えてくれた。

いろんな場面で助けてくれた。

それほど大事だったものを、今僕は手放そうとしているんだ・・・。



だけど、もう決めたこと。

僕は僕の道を進むことを決めた。

この電話を切ったら

もう後戻りはできない。



別れ・・・それは誰の人生にでも起こること。

別れ・・・それは避けることのできない運命なのか。

別れ・・・人はそれを新しい出会いの始まりだという。

別れ・・・カードマニアはそれを ━━━━━━ 「解約」という。(爆)