自然エネルギーは不安定だからそれだけでは安定した電力供給ができないとよく言われます。確かにソーラーパネルを自宅の屋根に載せてミニ発電所を作ったとしても天気が悪くなったり暗くなると発電できません。
この問題を解決するため電気自動車と組み合わせるという方法が考えられます。私も車を一台所有していますが、次回買い替える際は電気自動車にするつもりです。そして、昼間晴れている時、その電気自動車へ充電し、暗くなると電気自動車から給電して自宅の電力を賄うつもりです。
私の自宅が1日に消費している電力は10kwから20kwくらいです。計算上、7kwのソーラーパネルを設置して3時間発電してくれれば1日分の電力は賄えることになります。良い天気が続けば昼間、家庭で消費しきれない余った電力を電気自動車に充電しておいて、夜は電気自動車の電力を使う。ということができるのではないか、と考えました。最近の電気自動車の容量は拡大しており、大きなものでは80kwから100kwというものもあるようです。(日本で販売されてなくても米国、中国、ヨーロッパなどで既に売られている車種が数多くあります)60kwの容量があれば、4日から6日間くらい使えそうです。
この方法がうまくいけば自宅の電気は電力会社から買わなくても自家発電で供給できるのではないか。そして、多くの家庭がこの方法で自家発電可能となれば、電力会社から自立できるので、その部分は安定化することになります。
ソーラーパネルの価格はかつてに比べて随分と下がっています。また電気自動車のバッテリーの性能は上がっており、価格は下がってきています。現状ではまだ値段が高いと感じる電気自動車ですが、あと数年すれば、かなり安いものが販売されるようになるでしょう。航続距離についてもどんどん伸びてきており、最近発表されている電気自動車で600km以上走れる車種も結構出ているようです。残念ながら日本では販売されていないし、宣伝もされていないので、まだ知らない人が多いかと思いますが、多くのメーカーが航続距離の長い車種を製作し、公表しています。
さらに、バッテリーについては多くのメーカーが性能の高く安いものを作るべく鎬を削っています。全固体電池といった従来よりも安全性が高く体積が少ない高性能なものも開発が進んでいます。まもなく実用化するでしょう。
私は電気自動車の将来を楽観しています。確かに問題点を探せば色々見つかるかと思いますが、このマーケットに世界中のメーカーが参入の機会を窺っており、新しいスタートアップ企業も続々と生まれています。アップル、グーグル、ソニーなどの異業種の会社の参入も噂されています。まさに電気自動車は戦国時代の様相を呈しており、大きく揺れ動いているのです。各社が競争して開発すれば、かなりのスピードで今より遥かに優れたものが生み出されるでしょう。
またバッテリーの性能が上がれば、風力エネルギーで発電した電力をバッテリーに貯めておいて必要に応じて使用するといったことが可能になるのではないか、とも考えています。現状のバッテリーの性能では夢物語かもしれませんが、自動車開発競争に伴ってバッテリー開発競争も激化すると思いますので、我々の想像を遥かに超えたバッテリーが出来上がる可能性だってあると思います。大量のバッテリーを供給する原材料が不足するのではないか、という懸念はもっともですが、希少資源ではなく豊富にある資源を用いて製造するという研究も行われているようですし、リサイクル技術が進むという可能性もあります。現状の延長線上で考えると夢物語のように思えることでも、様々な技術開発の進展が組み合わさって予想を超える商品が生み出されるということはこれまでもありました。電気自動車とバッテリーの進展に期待しつつ状況をウォッチしたいと思います。