2年前に中学受験を終え、私のせがれは早くも来年度から中学3年生となる。一応、中高一貫の進学校なのだが、各教科の内容と進み具合の速度に驚いてしまう。文科省指定の教科書はもらうのだが、実際教えてもらうのは独自のカリキュラムで、科目によっては、大学レベルの内容である。来年度のために配られた教科書には、高校の教科書も多く含まれているが、どちらかというと副読本的な扱いで、それぞれの先生はご自分が考え抜いた内容を生徒に伝えている。とても難解で中学生が理解するのは、なかなか難しいのだが、これからの人生において時折思い出して、考えてもらいたいという先生の想いもこめられていると、私は解釈している。確かに、後になって、ここで聞いた話は、有益な肥しとなると思う。
一方、中高一貫校なので高校受験はないが、親たちは、その後に見えている大学受験を意識し始めている。というより中には、入学後すぐに大学受験のための塾に子供を送り込んでいるケースも多い。塾はというと、また、一般の教育課程と異なるカリキュラムで、試験対策を徹底的に子供に擦り込む。宿題も多く、落後していく生徒も多いようだが、優秀な生徒が残るので結果的には進学実績は高くなる。その数字を見て次の年に入塾する生徒が増えるというわけだ。
子供に良かれと決めた学校での生活。しかしながら、大学受験に向けた対策も前倒しで行いたい。どちらも充実させることは、なかなか難しい。答えは一つではない。なんで、「今更、何でこの歳になって、こんなこと悩むかな?」とも思うが、個人的には楽しんでいる。子供には感謝している。