
私が読んだ本:槇村さとる「半熟革命(レボリューション)」全3巻(マーガレットコミックス、集英社)
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田舎からあこがれの東京に出てきたが、勘違いで千葉の浦安に住み始めたハナ。大家さんは、浦安生まれの変なオカマさん(?)、実はNY帰りの大物ビデオアーティストだったジロー。老舗お茶屋さんの御曹司で2年間だけ遊学を許され上京した、いつもポーっとしているカズオ。世間からおちこぼれがちな「あぶらむし」3人が一生懸命自分探しをしていく姿を描く。
今東京に住んでいる人の大多数が、かつてはお上りさん出身ですよね。実は私もそうなんですが、最初のうちはガイドブックや情報誌片手にいろんなとこ行ったもんです。確かにそれなりに充実してましたが、しだいに落ち着くとお上りさん熱もさめてきて「アレって何だったのかな?」と我に返る時ありますよね。意味なかった、無駄だと思わないで、自分に磨きをかけたと前向きに思う事にしています。
半熟革命を最初に見かけたのは、ぶあつい別冊の特集(なんて雑誌だったかな?今度実家で調べておきます。。)だったけど、私のお上りさん熱がちょうど落ち着きはじめた頃でした。なんとなく、私の感性にフィットしたので一気に読んでしまいました。槇村作品は、結構昔から別マなんかで読んでたけど、これが一番好きかもしれません。(というより、その後の作品は、ほとんど読んでないんです。)この本は、近くに置いて定期的に読んでいます。もしかしたら、時間とともに変化していくわたし自身の生き方の現座標を確認してるのかな?
インターネットや携帯電話は、まだなかった頃でした。今だったらどんな話になるのでしょう?一見便利なものが溢れている今の方が、自分探しは難しくなっているかもしれませんね。
この本の奥付を見るとなんと1986年の本!20年も経っているのですね。
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今でも読める本:槇村さとる「半熟革命(レボリューション)」全2巻(集英社文庫(コミック版))
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