インターネットオークションによる売買が盛んになり、アンティークトイ業界も景気がイマイチという話をよく聞きます。店まで行く必要がないので、来客の数が減り、また、一般の人がオークションなどに出品するので、買い取りが減ったので、値づけに厳しいプロとかセミプロから仕入れる事になり、儲けが少なくなったなど、いくつか理由があるみたいです。専門店の数が増え競争が激しくなった点も理由の一つかもしれません。
客の立場からは、わざわざ、店ので行かなくてすむし、行っても自分が欲しい物があるかどうかわからないので、家のパソコンで品物を調べることができるインターネットは確かに便利です。もっとも私なんかは、店に行くまでの間、「もしかしたら何んかあるかも。」と期待に胸を膨らまして早足で歩くのも、結構好きです。大体は、何もなくて、代わりにいらない物買って帰ることが多いんですけどね。

インターネットオークションで欲しいものが安い値段で買えるかというと、そうでもないようです。インターネットは、誰でもどこでも簡単に眺められるので、ライバルも多くなります。専門店は、地方にそうたくさんないので、やはり都市部に住んでいる人の方が、いいものに出会うチャンスは多いのですが、インターネットとなると全国みな平等です。どこかの誰かは、自分と同じ商品に注目しているものです。特に、手頃な値段の物は、かえって競り合いになり、専門店よりずっと高額で取引されることが多くなりました。私が懇意にしている専門店のオーナーが、「うちで買ってくれた方が安く手に入るのにな~。」と嘆いていました。

もっとも高額商品となると、ある程度市場相場を知っている人が参加するため、それほど法外な価格になることは少ないようです。確かに、落札額が、ん十万円という、びっくりするようなものもあるんですが、専門店でも大体同じような値段がつく場合が多いようです。マニアの領域では、限られた人たちが競争しているので、結局、オークションも、専門店も一緒くたになっているのでしょう。

あえて例えますと、手頃な商品がフリーマーケット。高額商品が専門店の領域。という事でしょうか。

アンテイークトイの専門店ができて、まだ、25年程度。そのうち、本当骨董的に扱われる商品群もはっきりし、また、それを買う固定客もできると思います。今、まだ、過渡期なのでしょう。まさかと、思いますが、銀座なんかに、高級アンティークトイの店ができたら、すごいですね。マンガ、アニメキャラクターの宝庫であるも日本がその世界の中心になることも可能だと思いますが、いかがでしょう。

冗談はさておき、専門店にもがんばってもらいたいと思います。本当。


(2002.11.3)