観光庁は、3月30日に開かれた「観光連携コンソーシアム」(座長=辻元清美国土交通副大臣)で、厚生労働省や経済産業省と連絡会を設け、連携して医療観光の施策を推進していく考えを示した。この日示した「医療観光・医療の国際化に関する関係省庁連携について」と題する資料の中に連携案を盛り込んでいる。

 資料では、今後の日本の医療の国際化の進展などから、治療や健診などを受けるために訪日する外国人が増えていくと予想。医療観光への需要が高まることが期待されるとしている。このため、関係省庁が緊密に連携・協力し、施策を総合的かつ戦略的に推進するとした。

 資料の中で示された連携案では、観光庁が海外プロモーションや外国人患者等の渡航・受入環境などの業務を、経産省が翻訳や通訳を行う「医療言語人材」の育成などの業務を、厚労省が患者を受け入れる医療機関の質向上などの業務を分担し、関係省庁による連絡会で調整するイメージを描いている。

 またこのほか、「健診」「治療」「美容・健康増進」の分野ごとの将来の医療観光のイメージと、その実現を目指す上での課題を盛り込んでいる。
 健診に関しては、日本独自のホスピタリティや観光ノウハウの活用により高付加価値化し、新たな観光需要の喚起などから地域活性化を目指す。一方、治療に関しては、海外からの患者の呼び込みによる医療の振興と、国際競争力のさらなる向上を掲げる一方、医療事故などのリスク分担や治療費の支払いの方法の明確化を課題に挙げている。


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