7月の連休を使って能登半島の先端近くにある
真脇遺跡を見に行きました。
巨大な栗の木を使ったウッドサークルが再現されていることでも注目されています。
自分の地元諏訪で御柱祭を体験して分かるのですが
巨大な柱を立てるというのは相当な人材と知恵が必要なはずです。
大社の御柱を立てる際には神社にある大きな木に鉄のワイヤーロープをかけて引き上げていきます。
当時縄だけでつりあげたのか他の方法を使ったのかは謎ですね。
真脇遺跡に立っている柱は、その太さから推定しての高さになっているということですが、どんな形での利用されていたかは諸説有りということです。
イルカの骨などが大量に出土していて、「イルカ祭り」(アイヌの「クマ祭り」のような)が行われていたのではと言う説もあります。
縄文人は一定期間飼育したイノシシを殺す「イノシシ祭り」を各地で行っていたということもあり、生き物の魂が行って帰ってくるふるさとがあると認識していたのかも知れません。
現代の社会は古い因習や習俗の束縛から解放され、個人の自由を謳歌していきやすい時代になったという面がある一方で
「魂」とか「霊」、「先祖」という他界のことをどんどん忘れていき、結局「自分」が分からなくなるという悪循環にも陥っているように思われます。
縄文のキーワードを扱うことは、現代人が見失っているものをもう一度新しい形で取り戻したいという深層心理に光を投げかけていくものと感じています。
能登半島はすばらしいところでした。
参考文献:「アイヌと縄文 もうひとつの日本の歴史」 瀬川拓郎著