昨日、読売新聞に難病患者の挑戦の記事が載っていた。

それは患者数が数百人の希少難病の「遠位型ミオパチー」を罹患した女性の話なのだが、治療薬の開発に向け重い扉をこじ開けたというものだ。その方は織田友理子さん(36歳・既婚)と言い、筋肉が徐々に弱り、転んだりして最後は動けなくなる、有効な治療法はない点はMSAと同じだ。

症状の進行を遅らせる可能性がある物質を発見したという情報を機に、10社近い製薬企業に治療薬の製品化を求めるメールを送ったが、返事は「薬を創るには数十億~数千億円が必要で、採算が合わない」という回答。

しかし、患者会の仲間と共に関係省庁や国会議員らを訪ね歩き必死に支援を訴えると、幸運にも状況が動き出した。まず製薬企業が関心を示し、国が助成金を出し大学病院の治験が始まった。予算を配分する日本医療研究開発機構も後押しし、現在安全性を確認する段階を終えて有効性を調べる段階に入っているとの事。

製薬企業が利益の何%かを薬開発に回す合意が出来ないか、寄付文化が根づいた外国の様に患者団体が研究資金を集め、研究者に助成する仕組みを作れないか・・という夢も抱いている。

最近は指を動かす事も難しく、頭を倒すと自力では首が上がらないらしいが、それでも気持ちは明るく、希少難病をきっかけの一つとして社会が動く手応えを感じている。

そしてこう結んでいる。「心さえ負けなければ、大丈夫。自分を卑下せず、周囲の助けに感謝できる自分でいたい。」と・・・。

治したいという果てしない熱意と、明るく強い心で負けないぞ!という意気込みを感じた。今度、新潟の患者会に入る予定だが、考えさせられる記事だった。