そしてある日電話が鳴った
中学の時
学校1番危ない奴で悪い奴Hからだった
取り立てて喧嘩が強いわけでもないけど
その悪行から一目置かれていた
「Tがいないんだけど」
T、、、
それは自分の中学からの友人で
高校に入ってからあまり会うことも無い友人だった
「アイツにパー券買ってもらねーといけねーんだよ」
*パー券:パーティ券(金集めのニセモノ)
ちょっと来てくれよと言うのでたまり場まで行く事に
すると、、、
「俺だってやりたくないけど、ソートー(な金額を)A先輩に持ってかれてるんだよ」
そう、こいつもCBXの件で脅されていた一人だった
一応、話をするべく
Tのところに電話したりしたが
結局捕まらずに
コッチもめんどくさくなってそのままにした
やたらと2.3ヶ月の間にA先輩の悪評を聞くことになった
単車の請求も安くなったようでIの笑顔も戻っていた
それにしても相当な人数がA先輩の声掛けで
金を出していたようだった
その後、A先輩から恐喝を受けていた1人が
親に相談
警察沙汰だかになって落ち着いた
そいつは逃げまくって話を聞かなくなった
その後A先輩はヤクザになったと聞いた
その上納金とか金を作る為に
自分たちの同級生から金を巻き上げていたと言う事も聞いた
やがて自分は高校を卒業し、
短期の学校へ
そして就職
そして、その数年後
何気なくTVを見ていると
A先輩の名前が出ていた
仲間のチビ先輩を殺していた容疑
殺人幇助だかなんだか、、、
そう言えばチビ先輩見ないな、、、
なんて友人たちが話していた
詳しいことはココでは書かないが
その前後関係は色々とあったようだ
A先輩が十年以上服役している間
聞いた話は
ヤクザになったはいいが まったく使えず
後から入った奴に追い抜かれるとか
せいぜいテキヤで見たとかだった
その後出所したA先輩
足を洗って、とび職へ
若い子を使って仕事をやりくりしていたらしいが
ある日、足をすべらせる、、、
顛末は最初に書いたとおり
ある友人は、、、
「俺を助けてくれたのはA先輩だったんだよなぁ」
「俺の親父 頭がおかしいから」
「殺されかねないって庇ってくれたんだ、、、、」
そういえば道場からの友人Iは
自分にこう言っていた
「A先輩はお前のことは庇ってたっぽいよな」
「ステッカーとかTシャツとかはアレだけど」
「パー券の話は来なかったろ、、、」
「そういう事だよな、俺は散々だったけどさ、、、」
そう言えば小学校の卓球クラブの時
試合でA先輩に勝った事がある
その時に「本気でやってられねーよ」と言っていた
自分は勝ったときの嬉しさより
A先輩に勝ったときの気まずさが強かった
憧れていた人でもあったが
どうしてこんな事になったのか
特に悲しくも、辛くもないけれど
ただ虚無感が残る、、、