昨日、旦那は急遽仕事を休んだ。

私も自分の通院日だったのだが

予定を変更して行かなかった。

それは何よりも大切な娘の状態が思わしくなかったからだ

黒猫のノアを、定期検査で動物病院へ連れて行ったのは先週の水曜日のこと。

カテーテル導尿処置にて尿検査をして、ストルバイト結晶も血尿もなく安心したが、ただ尿が薄いので後日健康診断を·····という話をされた。

その時には、白猫キオネの状態が心配なのでノアの後に連れて来るつもりでいた。

しかしキオネの様子は明らかにノアより重篤だと感じた。

日曜日にホームセンターで、猫の介護食を購入してキオネにシリンジで与え始めた。

脱水症にならないようにも気を付けた。

ノアは検査後から尿の出が悪いのか、頻繁にトイレには行くが、カテーテルを通したあと暫く続くことがよくあるので、さほど心配はしていない。

痛がっていたら心配だが、食欲もありウニャウニャ甘えても来るし元気だ。

「ノア、ごめんな。先にキオネを病院に連れて行くね」

キオネは8月の間に一気に痩せた。

1月のワクチン接種の時には8.8kgだったのに、6kg台にまで減って、食欲もなくなり頻繁に嘔吐する。

あまり食べなくなったので、ほぼ水分だけとか泡だけを吐いたりするのだ。

キオネが気がかりで、結局私は一睡もできなかった。

そして腎不全を患っている心配をしながら、昨日の朝イチで動物病院へ駆け込んだ。

腎臓病のステージ4ともなれば、平均余命が103日とのデータがある。

しかし一口も食べす、水も受け付けないとなると、その余命は数日から長くても数週間だ。

東京大学で宮崎徹先生が、猫の8割以上がかかると言われている腎臓病の原因を世界で初めて究明し、AIMによる薬を開発中だった。

しかしコロナ禍で支援が滞り、開発を諦めなければならない事態になりかけた時、愛猫家たちが力を合わせて窮地を救ったのだ。

私も旦那も寄付金を東京大学基金の宮崎先生宛てに送った。

寄付金は2億以上、3億ほど集まったらしい。

現段階で80％ほど完成しているそうだ。

後は臨床試験などが残っているからだろう。

その薬が認可されれば、多くの猫たちの寿命が延びるのは間違いない。

その薬が完成するまで、キオネには頑張ってもらいたいと思いながら病院へ行ったのだった。

食欲がないこと、耳が白く貧血気味であること、脱水症状をおこしていること、よく吐くことなどを伝え、先生からも色々と質問をされた。

7月に撮った写真を確認すると、まだ丸々としており、8月に入ってからジワジワと病魔がキオネを蝕んで行ったのかもしれない。

体重は6kgを切って5.8kgにまで落ちていた。

元々10kg近い太り過ぎではあったが、背骨がゴツゴツと出て痩せ方が病的すぎる。

キオネを診察して、イチゴミルク色ではなくなった耳やお腹を見ながら「ちょっと黄色いですね·····」と言った。

「黄疸ですか？」

私が聞くと「そうですね」と先生は応えた。

取り敢えず、あらゆる検査をすることと、脱水気味なので点滴もしてもらうようお願いした。

まずは血液検査からだ。

尿検査もしたかったのだが、尿が溜まっているのが確認できるのに、下腹部を押しても尿は出なかった。

平日の午前中なのに、患者さんが次々とやって来る。

採血した後は、結果が出るまで暫く待たされた。

そして検査の結果が出て説明を受ける。

キオネは腎臓病ではなかった

しかし腎臓ではなく、肝臓がやられていたのだ。

慢性腎不全でなかったことに私も旦那も少しホッとしたが、それでも全く油断はできない。

モニターに映し出されたキオネの赤血球は、本来のあるべき形をしていなかった。

簡単に説明するならば、🔴のはずが️⭕️みたいに輪っかのようになっていたのだ。

ヘモプラズマのPCR検査を外注で出すために再度採血をした。

その後はレントゲン、そしてエコー検査も受けた。

レントゲンの画像を見ると、腹部に黒い影が確認できた。

癌などの腫瘍の心配は消えたが、便ではない黒い影の原因は不明だった。

エコー検査をする時には、私と旦那も検査室に入り、タオルを敷かれた検査台に仰向けに寝かされたキオネは、警戒したり威嚇することもなくずっとゴロゴロと喉を鳴らせていた。

多くの猫は、見ず知らずの複数の人間に囲まれて、仰向けにされて毛を剃られジェルを塗られると激しく抵抗したり鳴いたりするのだが·····

検査を受けるために、キオネの腹部の毛がバリカンで剃られて行く。

ゴロゴロゴロゴロ·····

両手両足を看護師に保定されていたが、キオネは抵抗するどころか、気持ちが良いのか、されるがままでゴロゴロが止まらない。

私はキオネの手を握っていたが、キオネもギュッギュと私の手を握り返していた。

エコーで見ても、やはり腹部に黒い影が確認できて、それが大量のガスであることが判明した。

しかし結局ガスの原因は分からずじまい。

その後に、吐き気止めとガス止めの注射を2本打った。

2回目の注射は、先生が

「この注射はちょっと痛いですよ～」

と言ったが、キオネは相変わらずゴロゴロゴロゴロ。

そして注射を終えキャリーケースに戻して暫くしてから、痛みが来たのかキオネとは思えないような声を発した。

「アオーン！アオーン！」

(៸៸>⩊<៸｀)

可哀想だけど、笑っちゃいかんけど·····

プッとなってしまう。

そして外注で出す血液検査によって、再生性か非再生性かに分かれて治療方針も変わって来る。

非再生性なら、再生不良性貧血の私と同じじゃないか·····

そして点滴をしてもらい、動物病院ではお馴染みのhillsのa/d缶を購入した。

数年振りに購入したけど、また値上がりしていたなー。

最後に買った時は300円台だったのに、今は438円になっていた。

そして今回の支払いは

37987円なり！！

先週もノアの検査と病院食と、アネラの薬で16000円以上かかったし、車検も終わったばかりなので旦那にとっては痛い出費だ。

それでも子どもたちの健康が一番だから、みんなに長生きしてほしいからと、旦那は惜しみなくお金を出す。

外注で出した血液検査の結果が分かると、私に連絡が来ることになっている。

その後はまた通院が続くだろう。

病院から帰宅すると、キャリーケースの中でキオネがオシッコをしていた。

ペットシーツを2枚重ねていたのに、2枚ともたっぷり吸い込んで、更にキャリーケースの床もキオネの足も下腹部も濡れていた。

オシッコは濃い黄色をしていたので、白猫のキオネには汚れが目立ってしまう。

何度もペットシートで拭いてあげて汚れを取った。

昨日からは1日4回に分けてa/d缶を水でゆるめてシリンジで食べさせ、1週間分処方された2種類の薬を、1日2回飲ませている。

まだ9歳のキオネ

これからも長生きしてほしいので、出来うる限りのことをしてあげたい。

キオネに苦痛がないように、キオネが幸せであるように、私たち夫婦は努めて行くだけだ。

こうしてキオネの闘病生活と、私の看護生活が新たに始まったのである。

急を要する通院