※暗い記事です。



今日は最悪な日でした。俺の姉ちゃんと両親にとって。



お姉ちゃんは妊娠をしていました。来年の2月に出産予定で、とても元気のいい赤ちゃんでした。会うたびに産婦人科で撮った写真、ビデオを笑顔で見せてくれました。とてもとても愛情を持っていたんだと思います。両親もなんだかんだ言いながらも初孫を楽しみにしていたんだと思います。


今日、産婦人科に寄ってから姉ちゃん夫婦が家に来る予定でした。俺は昼飯を食べて、自分の部屋でくつろいでいたら父親に「話がある」と呼ばれました。何事かと思ってリビングに行ったら、姉ちゃん夫婦がいました。


只事ではない雰囲気。結果から言うと、赤ちゃんが死んでしまっていました。旦那さんはうつむいて声も出ない。元気がとりえの姉ちゃんも涙を溜めて、父親に抱き締められて泣いていました。本当に久しぶりに聞く泣き声でした。


誰も口を開けない状態でした。父親はあまりのショックからかお酒がすすみます。辛いことがあるとお酒が増えるのでわかりやすいんです。その後、姉ちゃん夫婦と母親が産婦人科に行ってる間に俺と父親が二人きりでした。


ずっと焼酎を飲みながら父親が言います。

「自分のことならどうとでもできるけど、自分の子供のことはきつい」

・・・と。ほんとにずっとお酒を飲んでいたように思います。溜息ばかりでした。


3人が帰ってきてから、姉ちゃんは元気に振舞おうとしていました。旦那さんはまだ落ち込んだままでした。いや、二人とも辛くて辛くて、俺には想像もできないくらい心を引き裂かれるような気持ちだったはずです。両親も同じです。俺は違うところにいるような気がしました。悲しいは悲しいんだけど、次元が違うというかきっとどうやっても理解してあげられないんだと思い、言葉をかけられませんでした。



あんなに落ち込んだ父親を見るのは初めてでした。4人を見てるのがつらかった。



姉ちゃんは一度中絶をしています。今回、死産になってしまったことはどうしても無関係ではないと思ってしまいます。今回で2度命を落としてしまっているわけです。

さっき母親と「もう赤ちゃんは産めないかもしれないね」と話しました。お姉ちゃんの身体に対する影響が怖すぎます。今回は母体は元気でした。不幸中の幸いとか思う前に、お腹の中の赤ちゃんの最初で最後の親孝行だったのかなと俺は思いました。母体へできるだけ負担を残さないことが。これから姉ちゃんは出産をしないといけないのです。もう8ヶ月でそれなりに成長をしてしまっているので。苦しい思いをして産んでも結果は変わらない。泣き声は聞こえない。それでも姉ちゃんは「苦しくてもちゃんと産んであげたい」と言っていました。


俺はきっと安産だと思います。赤ちゃんの最初で最後の親孝行だと思うからです。




ここを見てくれている人で、もし妊娠を軽く考えている人がいたら考えなおしてもらいたいと思います。赤ちゃんを産むということは苦しく、難しいことだということ。中絶という手段は命を失うということ以上に、将来にも影響を及ぼしかねないということ。


俺は不謹慎かもしれないけれど、こんな思いはもう親にもさせたくないし、将来を考えている恋人にもさせたくない。周りの人の誰にもさせたくないと思いました。



最後に、姉ちゃんの赤ちゃんが天国で元気にいてくれることを、苦しまずに過ごせることを願ってやまないです。

ご冥福をお祈りします。