今回のアートパレードの審査員は美人画で有名な天草出身の鶴田一郎だった。美人画がメインの人なので、写真の私は女性同士の友情を表現した作品名「ベストフレンド」を出品した。ただ、この鶴田一郎の作品を見ると女性の綺麗さ、可憐さ、凛々しさは見事に表現されてはいるものの、その綺麗さ、可憐さ、凛々しさの奥にある物を感じる事が出来なかった。結局作品を通して何を言いたいのか、メッセージ性に欠けているように感じた。なので、技術的に成熟した綺麗な作品が選ばれてしまう可能性も感じていた。


ボロクソに書いてしまったが、余りにも鶴田一郎の絵にガッカリしたからだ。究極に酷いのは「KANNON」観音菩薩を描いた絵なのだが、仏教の事を少しでも知っているならば有り得ない絵であった。観音菩薩ならば頭部に「化仏」を付けているのだが、それが全く無い。タイトルを見て初めて観音菩薩を描いたつもりなのだなと判ったのだ。この作品で鶴田一郎は描くモチーフの事を知ろうともせずに表面的な雰囲気だけで描いている事が判った。鶴田一郎は仏画を手がけているみたいだが、岡倉天心が鶴田の作品を見たらどう思うだろう。仏画を手がけるならばもっともっと仏教の事を知ってから手がけて欲しいものだ。



ぶす犬くーちゃん-ベストフレンド

今回の私の出品作品「ベストフレンド」


http://www.tsuruta-bijinga.com/essay/ess10.html

↑鶴田一郎のブログ記事、「鶴田一郎「アトリエ通信」Vol.1 今、何故、仏画なのか?」

KANNONの画像もあります。確かに美しい絵ですが・・・・・