大宇宙人のブログ
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第 2章 真実

『創世記』

翌日、私はノートと万年筆、それに聖書を持って、会合の場所に行きました。宇宙船は時間通りに
再び現れ、あの小さな男の人に再び対面しました。彼は私を宇宙船の中に招き入れ、座り心地のよい
椅子に腰掛けさせました。
私は、このことについては誰にも、最も親しい友人にさえも、ひと言も漏らしていませんでした。
彼は、私の分別ある行動を知って喜びました。私にノートを取るように勧めると、彼は話し始めまし
た。

〈はるか彼方にある私たちの惑星では、 あなたがたが間もなく到達するであろう科学技術の水準に、
ずっと昔に達していました。私たちの科学者たちは、生命の根源となる胚の形態を創り始めました。
試験管の中の生きた細胞です。 それには皆、 「熱狂」 しました。 科学者たちは技術を完璧なものにして、
奇妙な小動物を創造しました。
私たちの惑星の世論の圧力のもとに、政府は、科学者たちに実験を停止するよう命じました。とい
うのも、社会に危害をもたらすような怪物を、創り出す恐れがあったからです。事実、それらの動物
の中には逃げ出した物もあり、数人の犠牲者が出ました。

一方これと並行して、他の惑星や銀河系の探査も進められていて、科学者たちは、彼らの実験を追
求するのに必要な条件をほぼ兼ね備えている、遠くの惑星へと出発することにしました。彼らの選ん
だ惑星が、あなたがたの住んでいる地球です。
さて、ここで聖書を見て下さい。聖書の中には、真実の痕跡が見つかるのです。その痕跡はもちろ
ん、転写した人たちによってやや歪められてはいます。というのも、彼らには、高度に技術的なもの
を想像することができなかったので、そのためにすべての記述が、神秘的で超自然的なものになって
しまったのです。
聖書の中では、これから私があなたに解釈してあげる部分だけが重要です。他の部分は詩的な戯言
なので、それについては触れないことにします。とはいっても、聖書を書き写す際には、どんな小さ
な印ですら全く改変してはならないという決まりのおかげで、数千年も経つ間に神秘主義的で役立た
ない文章だらけになっているにもかかわらず、深遠な意味が元のままに残されているということが分
かるでしょう。
まず、 『創世記』の第一章から始めましょう。
「はじめに、エロヒムは天と地とを創造された」 ( 『創世記』第 1 章第 1 節)
聖書によっては、 「エロヒム」は「神」と誤訳されているものがありますが、エロヒムとは、ヘブラ
イ語で「天空より飛来した人々」の意味を持ち、れっきとした複数形です。これは、私たちの世界か
らの科学者たちが、彼らの計画を十分に実現するのに相応しい惑星を探し求めた、ということを意味
しています。彼らが地球を「創造した」というよりは、地球を発見し、その大気は彼らの惑星とは全
く同じではないが、人工的な生命創造に必要な要素を、すべて備えているということが分かったのです。
「エロヒムの霊が水の面を動いていた」 ( 『創世記』第 1 章第 2 節)
科学者たちは探査飛行を実施して、地球の組成と大気を研究するために、地球の周りに、あなたが
たの言う人工衛星のようなものを配置しました。当時の地球は、水と濃密な霧にすっぽりと包まれて
いたのです。
「エロヒムはその光を見て、良しとされた」 ( 『創世記』第 1 章第 4 節)
地球上に生命を創造するためには、太陽が地表に、有害な光線を放射していないかどうかを知るこ
とが重要でした。そしてこの問題点は調査され、太陽が有害な光線を放射することなく、地球を正し
く暖めていることが分かりました。 「その光は良かった」のです。
「夕となり、また朝となった。第一日である」 ( 『創世記』第 1 章第 5 節)
こうした調査には、かなりの時間がかかりました。ここで言う「一日」とは、あなたがたの太陽が、
春分の日に同じ印のもとに昇る期間に対応しています。言い換えると、地球上でのほぼ二〇〇〇年間
に当たります。
「彼は、おおぞらの下の水とおおぞらの上の水とを分けられた」 ( 『創世記』第 1 章第 7 節)
雲の上の宇宙線について調査したあと、科学者たちはその雲の下へと降りて行きましたが、水の上
に留まっていました。すなわち、大空の上の水、つまり雲と、下の水、つまり地表のすべてを覆って
いる大洋、との間にです。
「天の下の水は一つ所に集まり、かわいた所が現れよ」 ( 『創世記』第 1 章第 9 節)
大洋の海面を調査したあと、彼らは海底を調査し、海がそれほど深くはなくて、水深はどこでもほ

ぼ同じだということを知りました。そこで彼らは、ブルドーザーに似た働きをする、非常に強力な爆
発を仕掛け、海底から物質を盛り上げて一カ所に積み重ね、大陸を形成するようにしました。だから
元々は、地球には一つの大陸しかなかったのです。地球の科学者たちも、すべての大陸が互いにピッ
タリと当てはまって、一つの大陸を形づくっていたことを知るようになっています。
「地は青草と、種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結ぶ果樹とを地の上にはえさせよ」
( 『創世記』第 1 章第 11 節)
科学者たちは、この素晴らしく巨大な実験場で、全くの化学物質だけから、植物の細胞を創造しま
した。これにより、すべての種類の植物が得られたのです。彼らの努力のすべては、生殖に重点が置
かれました。 彼らの生み出したいくつかの草の葉は、 繁殖できるものでなくてはならなかったのです。
科学者たちは小さな調査グループに分かれて、この広大な大陸の四方に散らばって行きました。そし
て各人は、それぞれの気候に応じて、また自分の閃きに従って、さまざまな植物を創造したのです。
彼らは、各自の研究と創造物を比較検討するため、定期的に会合を開きました。遠くにある彼らの
惑星では、彼らの仕事を驚嘆と熱情をもって見守っていました。ある種の植物を、見た目にしろ香り
にしろ、もっぱら美しく好ましいものとするために、最も優れた芸術家たちも、科学者の仲間に加わ
りました。
「天のおおぞらに光る物があって、昼と夜とを分け、しるしのため、季節のため、日のため、年の
ためになれ」 ( 『創世記』第 1 章第 14 節)
科学者たちは星と太陽を観測することによって、地球における一日、一カ月、そして一年の長さを
測定することができました。これは、科学者たちが、彼らの惑星とは全く違うこの新しい惑分たちの生活を適応させるのに役立ちました。一日の長さも、一年の長さも、彼らの惑星とは非常に
異なっていたからです。また天文学的な研究によって、自分たちを正確に位置づけ、地球をよりよく
理解することも可能になりました。
「水は生き物の群れで満ち、鳥は地の上、天のおおぞらを飛べ」 ( 『創世記』第 1 章第 20 節)
科学者たちは、次に、最初の水棲動物を創造しました。プランクトンから小魚へ。そしてもっと大
きな魚へと。この小世界が平衡を保つように、また死に絶えることがないように、彼らは小魚が食べ
る藻類や、その小魚を食べるもっと大きな魚などを創造しました。こうすることで自然界のバランス
を維持し、ある種が別の種に食べられて、完全に滅亡することがないようにしたのです。これは現在、
あなたがたがエコロジー(生態学)と呼んでいるものに相当します。そして、科学者たちは、成功を
収めました。
彼らはしばしば会合を設けて、最も美しい動物、あるいは最も興味深い動物を創造した科学者チー
ムが、どのチームであるかを決めるためにコンクールを開きました。
彼らが魚の次に創造したのが鳥です。ここで言っておく必要があるのですが、芸術家たちが圧力を
かけて、奇抜な色の、アッと驚くような形の動物を創ることまでしたので、その中には、美しい羽根
を持っていても、それが邪魔になって、満足に飛べない鳥があるほどでした。このコンクールはます
ます発展して、形の次には、鳥たちの交尾の準備の際にその行動を変化させ、いつ見ても見事な求愛
ダンスをさせるようにしました。
一方、他の科学者チームは、恐ろしい動物、すなわち怪物を創造しました。これによって、彼らの
惑星での科学者たちの創造計画に反対した人たちが、正しかったということが証明されたのでした。星に、自

あなたがたが、ディノザウルスとかブロントザウルスとか呼んでいる恐竜類のことです。
「地は生き物を種類にしたがって産み出せ。家畜と、這うものと、地の獣とを種類したがって産み
出せ」 ( 『創世記』第 1 章第 24 節)
海と空の生物の次に、科学者たちは大地の動物を創造しました。その時までには、大地には植物が
繁茂していたので、草食動物の食物がありました。これが創造された最初の陸上動物でした。そのあ
とで、草食動物の数のバランスを取るために肉食動物が創られました。この場合も、種同士のバラン
スを保たせる必要がありました。これらのことに携わった科学者たちは、私のいる惑星から来たので
す。私は、地球に生命を創り出した人々の一員です。
さてそれから、私たちの中で最も有能な人たちは、私たちと同じような人間を人工的に創造しよう
としました。それぞれのチームが作業に従事し、間もなく互いの創造物を比較できるようになりまし
た。しかし、パニックを引き起こすことになりうる「試験管ベビー」を創っていることに、私たちの
惑星の人々は憤慨しました。もしも、その人間の能力あるいは力が、創造者のそれを上回ることにで
もなれば、脅威になると恐れたからです。そこで私たちは、人間には科学的なことは一切知らせずに、
原始的な状態で生存させるようにし、また、私たちの活動を神秘化せざるを得ませんでした。
この創造者たちのチームがいくつあったかは、すぐに分かります。それぞれの人種が、創造者たち
のチームの各々に対応しているのですから。
「われわれにかたどり、われわれに似せて、人を造ろう。これに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地
のすべての獣と、地のすべての這うものとを支配させよう」 ( 『創世記』第 1 章第 26 節)
私たちの姿に似せて――。どれだけ似ているかは、とてもよく似ているということが、あなたにも

分かりますね。
ここから、私たちにとっていくつかの問題が起こってきました。現在イスラエルと呼ばれている国
がありますが、当初の大陸においてはギリシャとトルコからはさほど遠くなく、そこにいたチームは
最も優れたものではないとしても、非常に優れたチームの中の一つでした。その地の動物は最も美し
く、その地の植物は最もかぐわしいものでした。あなたがたの言う地上の楽園とは、この地のことだ
ったのです。
この地で創造された人間が、最も高い知性を備えていました。そこで、創造者たちは、自分たちの
創造物が、その創造者たちを凌がないように、措置を講じなければなりませんでした。その知性を計
るために教育を施しながら、同時に偉大な科学の秘密には、創造物を無知のままにしておく必要があ
ったのです。
「あなたは園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の木からは、決して食べてはなら
ない。それを食べると、必ず死んでしまう」 ( 『創世記』第 2 章第 16・17 節)
これは、次のように言い換えることができます。 「おまえは、私たちがここに置いてある書物を自由
に読んで、欲することは何でも学んでよろしい。しかし、死にたくないのなら、科学の書には手を触
れてはならない」と。
「エロヒムはすべての獣を人のところへ連れて来て、彼がそれにどんな名をつけるかを見られた」
( 『創世記』第 2 章第 19 節)
人間は周囲の植物と動物について、その生活様式、そこから食物を得る方法を十分に理解しなけれ
ばなりませんでした。創造者たちは人間に、周りの生き物のすべての名称と、それぞれの持つ力とに

分かりますね。
ここから、私たちにとっていくつかの問題が起こってきました。現在イスラエルと呼ばれている国
がありますが、当初の大陸においてはギリシャとトルコからはさほど遠くなく、そこにいたチームは
最も優れたものではないとしても、非常に優れたチームの中の一つでした。その地の動物は最も美し
く、その地の植物は最もかぐわしいものでした。あなたがたの言う地上の楽園とは、この地のことだ
ったのです。
この地で創造された人間が、最も高い知性を備えていました。そこで、創造者たちは、自分たちの
創造物が、その創造者たちを凌がないように、措置を講じなければなりませんでした。その知性を計
るために教育を施しながら、同時に偉大な科学の秘密には、創造物を無知のままにしておく必要があ
ったのです。
「あなたは園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の木からは、決して食べてはなら
ない。それを食べると、必ず死んでしまう」 ( 『創世記』第 2 章第 16・17 節)
これは、次のように言い換えることができます。 「おまえは、私たちがここに置いてある書物を自由
に読んで、欲することは何でも学んでよろしい。しかし、死にたくないのなら、科学の書には手を触
れてはならない」と。
「エロヒムはすべての獣を人のところへ連れて来て、彼がそれにどんな名をつけるかを見られた」
( 『創世記』第 2 章第 19 節)
人間は周囲の植物と動物について、その生活様式、そこから食物を得る方法を十分に理解しなけれ
ばなりませんでした。創造者たちは人間に、周りの生き物のすべての名称と、それぞれの持つ力とに

ついて教えました。植物学と動物学は、彼らにとっては危険ではなかったからです。
男女ふたりの子供が駆け回っていて、その子供たちに、あらゆる種類の事柄を熱心に教えていたの
ですから、この科学者チームがどんなに喜んだかを想像してみて下さい。
「へびは女に言った……園の中央にある木の実については……あなたがたは決して死ぬことはない
でしょう。それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、エロヒ
ムは知っておられるのです」 ( 『創世記』第 3 章第 1~5 節)
このチームの全科学者の中には、自分たちの「創造物」である小さな人間に、深い愛を感じている
人たちがいました。彼らは、この子供たちに完全な知識を授けて、自分たちのような科学者にしたい
と考えていました。彼らは、間もなく成人になるこの若者たちに、科学を学べば、創造者と同じよう
に有能になれると語りました。
「すると、ふたりの目が開け、自分たちが裸であることがわかった」 ( 『創世記』第 3 章第 7 節)
こうして人間は、自分たちも創造者になれることを知りました。そして、彼らの両親たちが彼らに
科学の書に触れることを禁じ、自分たちをまるで、実験室の危険な動物のように見なしていたことを
恨みました。
「エロヒムのなかのヤーウェはへびに言われた。おまえは……最ものろわれる。おまえは腹で、這
いあるき、一生、ちりを食べるであろう」 ( 『創世記』第 3 章第 14 節)
「アダムとイヴ」に真実を教えようとした、この創造者の中の小グループ・へび・は、他の創造者
たちが実験を止めて地球を去ることになったのに対し、彼らの惑星政府から有罪を宣告されて追放さ
れ、地球で暮らすようになったのです。

「エロヒムは人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた」 ( 『創世記』第 3 章第 21
節)
創造者たちは、人間に初歩的な生存手段を与えて、創造者たちとは接触をせずに何とかやっていく
ように仕向けました。聖書のこの部分は、原典の文章をほぼ完全に保っています。
「見よ、人は科学のおかげで我々のひとりのようになった……今、彼は手を伸べ、生命の樹からも
取って食べ、永遠に生きることのないようにしなければならない」 ( 『創世記』第 3 章第 22 節)
人間の命は非常に短いのですが、それを大変に長く延ばす科学的な方法があります。生涯に亘って
研究を続ける科学者は、年老いるに従って深い知識を身につけ、興味深い発見をし始めます。人間の
進歩が遅々としているのは、このためです。もし人間の寿命が十倍になったら、科学的に素晴らしい
飛躍をすることでしょう。もし最初から、人の寿命がそれほど長かったならば、人間の能力は私たち
をわずかに上回っているので、非常に早く私たちと同等になっていたことでしょう。人間は自分の秘
めている可能性を知らないのです。
特にイスラエルの民は、前にお話ししたコンクールの一つにおいて、科学審査委員会により、その
知性と資質が、地球上で最も成功を収めるタイプの人間として選ばれたのです。彼らがいつも、・神
の選民・と見なされてきたのはこのためです。確かに彼らは、各チームの創造作品を判定するために
集まった、創造者たちのチームによって選ばれた民です。この人種が生み出してきた天才の数から、
このことを確かめることができるでしょう。
「彼は人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、回る炎のつるぎとを置いて、生命の樹の道
を守らせられた」 ( 『創世記』第 3 章第 24 節)

創造者たちの住まいの入口に、原子分解兵器を持った兵士たちを配置して、人間が他の科学知識を
盗みに来るのを防いだのです。

ノアの大洪水

『創世記』の第四章へ進みましょう。
「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、ヤーウェに供え物とした。アベルもまた、その群
れの初子と肥えたものとを持ってきた」 ( 『創世記』第 4 章第 3・4 節)
追放された創造者たちは、軍隊の監視の下に地球に留まっていました。彼らは、自分たちの創造し
た人間が善良であり、父たちに決して反抗しないことを上位の人たちに示すために、人間たちに食物
を持って来るように仕向けました。
このようにして、初めの頃の人間の指導者たちに対しては、 「生命の樹」の恩恵が授けられるように
許可を取りました。彼らが非常に長生きをしたのはこのためです。アダムが九三〇歳まで生き、セツ
が九一二歳、エノスが九〇五歳と、そのような身分であったことが『創世記』の第五章第一~十一節
にあります。
「人が地のおもてに増え始めて、娘たちが彼らに生れた時、エロヒムの息子たちは人の娘たちの美
しいのを見て、自分の好む者を妻にめとった」 ( 『創世記』第 6 章第 1・2 節)
追放された創造者たちは、最も美しい人間の娘たちを、彼らの妻にしました。
「わたしの霊は永く人の中にとどまらない。彼は肉にすぎないのだから。さらに、彼の一生は百二

十年であろう」 ( 『創世記』第 6 章第 3 節)
長寿は遺伝しないので、人間の子供たちは、自動的に「生命の樹」の恩恵に浴すわけにはいきませ
んでした。彼方の惑星の政府当局は、このことで大いに慰められたものです。こうして秘密は失われ、
人間の進歩は緩慢なものになりました。
「エロヒムの息子たちが人の娘たちのところにはいって、娘たち産ませた子供である彼らは、昔の
勇士であり、有名な人々であった」 ( 『創世記』第 6 章第 4 節)
これは創造者たちが、自分たちの姿に似せて創造した人間の娘たちとの性的な結びつきで、特別に
優れた子供たちを産ませることができた、という証拠です。彼方の惑星にいる者の目から見ると、こ
のことは危険極まりないものでした。地球上の科学の進歩が桁はずれなものとなったため、彼方の惑
星の者たちは、彼らの創造したものを取り壊すことに決めました。
「ヤーウェは、人の悪が地上にはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪いことばか
りであるのを見られた」 ( 『創世記』第 6 章第 5 節)
ここでいう悪とは、人間たちが科学的に自立し、創造者たちと同等になろうとする欲望のことであ
り、エロヒムの惑星の人たちにとっての善とは、人間が原始的な存在のままで細々と生きることでし
た。悪とは、人間が進歩を望んで、それによっていつの日か、人間が創造者たちに追いつく危険が生
じることでした。
こうして、彼方の惑星政府は、核ミサイルを発射して、地球上の全生命を破壊しようと決定したの
です。しかし、追放された創造者たちは事前にそのことを知り、ノアに命じてロケットを建造させま
した。この中に、保護すべき各々の種をひと番ずつ収容して、大災害が起こっている間、地球の周囲

を回らせたのです。
とはいっても、これは比喩としての表現です。実際には、あなたがたの科学知識でも、もうすぐ分
かりますが、各々の種のオスとメスの生きた細胞が一つずつあれば、生命体の全体を再生できるので
す。母親の胎内の、胎児の生きた初期細胞のようなものでさえ、いつの日か人間を形づくるためのあ
らゆる情報を、眼の色や髪の毛の色に至るまで、すでに備えているのですから。
この作業は、実に途方もない大がかりなものでしたが、どうにか、期限内までに達成されました。
爆発が起きた時は、生命は地球から何千キロメートルも離れた上空で保存されていたのです。大陸は
巨大な津波に襲われて海中に沈み、地表のあらゆる生命は死に絶えました。
「箱舟は地から高く上がった」 ( 『創世記』第 7 章第 17 節)
箱舟が上がったのは地からであって、水からではないところが上手い表現だということが分かるで
しょう。次に、危険な降下物がすっかり無くなるまで、待つ必要がありました。
「水は百五十日のあいだ、地上で勢いを失わなかった」 ( 『創世記』第 7 章第 24 節)
三層式のロケット、
「一階と二階と三階を造りなさい」 ( 『創世記』第 6 章第 16 節)
は、地上に着陸しました。その内部には、ノアの他に、地球上のすべての人種がひと組ずつ乗り込
んでいました。
「エロヒムはノアを心に留められた……エロヒムが風を地の上に吹かせられたので、水が減り始め
た」 ( 『創世記』第 8 章第 1 節)
創造者たちは放射能の検査を行って、それを科学的に分散させたあと、大気が生存に耐えられるも

のとなったかどうかを知るために、動物たちを外に出すようノアに命じました。それは上手くいき、
動物たちはその外気の中に出ることができました。創造者たちは人間の生存者たちに、彼らを創造し
破滅から救った恩人に対して、感謝しながら働いて繁殖していくことを要求しました。ノアは、創造
者たちの生存のために、あらゆる収穫物や飼育物の一部を納めることを約束しました。
「ノアはヤーウェのために祭壇を築き、すべての清い獣と、すべての清い鳥とのうちから取って、
燔祭(焼いた生けにえ――訳注)を祭壇の上にささげた」 ( 『創世記』第 8 章第 20 節)
創造者たちは、人間が自分たちに好意を抱いているのを見て喜び、将来決して、自分たちの創造し
たものを滅ぼすようなことはしないと誓ったのでした。というのは、彼らは、人が進歩を望むのは当
然だと理解したからです。
「人が心に思い図ることは悪い」 ( 『創世記』第 8 章第 21 節)
人間が目的とするのは、科学的な進歩です。それぞれの人種は創造された場所に再び置かれ、あら
ゆる動物は、箱舟に保存されていた細胞から再び創造されました。
「洪水の後、これらから地上の諸国民が分れたのである」 ( 『創世記』第 10 章第 32 節)

バベルの塔

しかし、知性の最も優れた民であるイスラエルの人々は、目覚しい進歩を遂げ、追放された創造者
たちの助けを借りて、まもなく宇宙征服を企てるようになりました。追放された創造者たちは、人間
を創造者たちの惑星に赴かせて、人間が知性的で科学的に進んでいる上、感謝の念に満ち、平和を愛

好しているのだということを創造者たちに示し、赦しを得たいと考えたのです。そこで彼らは、巨大
なロケットを建造しました。それがバベルの塔です。
「彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろ
う」 ( 『創世記』第 11 章第 6 節)
私たちの惑星の人々は、それを知って恐れを抱きました。彼らは地球をずっと監視していたので、
地球の生物が滅亡していないということを知っていたのです。
「さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう。
こうしてヤーウェが彼らをそこから全地のおもてに散らされた」 ( 『創世記』第 11 章第 7・8 節)
彼らはやって来て、最も優れた科学的知識を持っていたユダヤ人たちを捕まえ、彼らをあらゆる大
陸へと散らしました。散らされた先の国々に住んでいたのは原始的な部族で、言葉も違っていたため
に、ユダヤ人の言うことは理解できませんでした。その上、創造者たちは科学装置を破壊してしまっ
たのです。

ソドムとゴモラ

追放された創造者たちは赦され、彼らの惑星に帰る権利を与えられました。そして、自分たちが行
った素晴らしい創造について弁明しました。このために彼方の惑星では、誰もが、創造物の住む地球
について注意を払うようになりました。しかし、分散させられた人間たちの中には、復讐を念じてい
る者もいました。彼らは集まり、いくつかの科学的秘密を回収することができたので、ソドムとゴモ

ラの町で、自分たちを滅ぼそうとした者たちを懲らしめる遠征に出ようと、準備をしたのです。創造
者たちは、何が準備されているのかを調べるために、ふたりのスパイを派遣しました。
「そのふたりの御使いは夕暮れにソドムに着いた」 ( 『創世記』第 19 章第 1 節)
人間たちはスパイを殺そうとしましたが、ふたりの持っていた携帯用の核兵器で、盲目にされてし
まいました。
「彼らは人々を、老若の別なく打って目をくらました」 ( 『創世記』第 19 章第 11 節)
ふたりは平和的な人たちに、原爆で破壊するので町から立ち去るように、と警告しました。
「立ってこの所から出なさい。ヤーウェがこの町を滅ぼされます」 ( 『創世記』第 19 章第 14 節)
人たちは誰も、原爆が何を意味するのか想像もつかなかったので、町を離れ去るのにあまり急ぎま
せんでした。
「のがれて、自分の命を救いなさい。うしろをふりかえって見てはならない。どこにも立ち止まっ
てはならない」 ( 『創世記』第 19 章第 17 節)
そして、ソドムとゴモラに原爆が落とされました。
「ヤーウェは硫黄と火とを天からソドムとゴモラの上に降らせて、 これらの町と、 すべての低地と、
その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅ぼされた。しかしロトの妻は、
うしろを顧みたので塩の柱になった」 ( 『創世記』第 19 章第 24~26 節)
現在のあなたがたなら分かるように、原爆による火傷は、近くにいる人を死に至らしめて、塩の像
のような物にしてしまいます。

アブラハムの生けにえ

そのあと創造者たちは、イスラエルの民とりわけその指導者が、創造者たちに対して変わることな
く好感を抱いているかどうかを、知ろうと思いました。 「知性の優れた人たち」の大半が滅び、イスラ
エルの民は再び、半原始的な状態になっていたからです。アブラハムが自分の息子を生けにえにしよ
うとした時の逸話は、このことを描写したものです。創造者たちは、彼らに対するアブラハムの感情
が、十分に強固なものであるかどうかを試そうとしたのです。この試みは幸いにして成功しました。
「わらべを手にかけてはならない。また何も彼にしてはならない。あなたがエロヒムを畏れる者で
あることが、わたしは今わかった」 ( 『創世記』第 22 章第 12 節)
こういうことです。これまで私が話したことを、自分のものにして書きとめて下さい。明日は、も
っとお話ししましょう〉
その小さな男の人は、改めて私に立ち去る挨拶をして、宇宙船は静かに上昇していきました。今度
は空が澄み渡っていたので、私はそれが飛び去って行く様子を、余すところなく見て取れました。宇
宙船は約四〇〇メートルの高さで停止して、音を一切立てることなく、熱せられつつあるかのような
赤色になり、それから白熱の金属のように白く、そして、とても見つめていられないほどの巨大な火
花のような青紫色となって、全く見えなくなってしまいました。

遭遇

私はその場から立ち去ろうとして、最後にもう一度、火山岩滓の堆積で作られた環状の山の頂きを
見上げました。この急斜面をスキーのように、何度も滑り降りて楽しんだことを思い出しながら。
すると突然、霧の中に点滅する赤い光が見え、そのヘリコプターのようなものが私の方に下降して
来ました。ヘリコプターなら音を立てるはずですが、全く何の音も、ピューという音も聞こえません。
気球なのだろうか? その機体は地上から二〇メートルほどの高さになり、平らな形をしているのが
見て取れました。
空飛ぶ円盤だ。
私はずっと前から、空飛ぶ円盤の存在は堅く信じていましたが、まさか自分が目撃するとは思って
もいませんでした。直径は七メートル程度で、底部が平らであり、上部は円錐形をしていて、高さは
二・五メートルほどでした。底部には強烈な赤い光が点滅し、頂部にはカメラのフラッシュのような
白い光が、パッパッと煌めいていました。その白い光はとても眩しくて、瞬きせずには見ていられま
せんでした。
機体は全く何の音もなく下降を続け、 地上二メートルくらいのところで静止しました。 私は驚いて、
その場に立ちつくしていました。恐れを感じるのではなく、この瞬間にいあわせた喜びで胸がいっぱ
いになりました。ただ、カメラを持ってこなかったことがとても残念でした。
それから、信じられないようなことが起こりました。機体下部の上げ戸が開き、タラップのような
ものが地面まで下ろされたのです。何か生き物が出てこようとしているのが分かりました。私は、そ
れがどんな外観をしているのだろうかと自問しました。
まず二つの足先が、続いて二つの脚が現れ、それで私は、おそらく人間と会うのだなと思って、や

13
や安心をしました。私が最初は子供だなと思ったその人物は、ついに姿を完全に現して、タラップを
下りて、私の方に向かってまっすぐに歩いて来ました。
その人物は、 一メートル二〇センチ前後の身長にもかかわらず、 子供ではないことが分かりました。
目はやや切れ長の目をしており、髪は黒くて長く、短くて黒いあごヒゲを生やしていました。彼は私
から一〇メートルほど離れたところで、立ち止まりました。私は、身動きひとつしませんでした。
彼は、からだ全体を包むワンピースの、緑色の繋ぎ服を着ており、頭は大気に晒されているようで
したが、その周りを不思議な後光のようなものが取り囲んでいました。本当は後光ではないのかもし
れませんが、顔の周りの空気がわずかに輝いて、振動しているようでした。それは目に見えない保護
物のような、とても細かくて、ほとんど見えないような泡のようなものでした。皮膚は白く、やや緑
がかっており、肝臓の悪い人の肌のようでした。
彼が少し微笑んだので、私もお返しに微笑むのが一番良いだろうと考えました。少し気まずかった
ので、私は微笑み、挨拶するように頭を軽く下げました。彼も同じような身振りで応えました。私は、
彼が聞こえるのかどうかを知りたかったので、彼に話しかけてみました。
――どこから来たのですか?
彼は力強く、ハッキリ発音する声で私に答えましたが、やや鼻に掛かっているようでした。
「とても遠くから」
――フランス語を話すのですか?
「世界中のあらゆる言語を話せます」
――ほかの惑星から来たのですか? 「はい」彼は答えました。
彼は話しながら、 私から二メートルのところまで近づい
て来ました。
――あなたが地球に来たのは、これが初めてですか?
「とんでもありません!」
――しばしば訪れているのですか?
「大変しばしば、――それでも言い足りません」
――なぜ来られたのですか?
「今日は、あなたと話すためです」
――私と?
「ええ、クロード・ボリロンさん。カー・レースの小さ
な雑誌の編集者で、結婚していて、ふたりの子供の父であ
る、あなたとです」
――どうして、 そんなによく知っておられるのですか?
「私たちはずっと以前から、あなたを観察していました
から」
――なぜ私を?
「まさにそのことを、これからお話ししたいのです。冬
のこんな寒い朝に、 あなたはなぜ、 ここに来たのですか?」

――さあ……。野外をちょっと歩き回りたいと思いましたので……。
「ここへは、よく来るのですか?」
――ええ、夏には。でも、この時期には、まず一度もありません。
「それなら、今日はなぜ? 今朝の散歩は、ずっと前から計画していたのですか?」
――いいえ、分かりません。今朝、目が覚めたら、急にここへやって来たくなったのです。
「私があなたに会いたいと思ったから、あなたはここに来たのです。あなたはテレパシーを信じま
すか?」
――ええ、もちろん。テレパシーにはずっと関心がありましたし、いわゆる・空飛ぶ円盤・につい
ても、あらゆることに関心がありました。でも、私自身がそれを見るなんて、思いもよりませんでし
た。
「なるほど。あなたに話したいことがたくさんあるので、私はあなたをここに来させるために、テ
レパシーを使ったのです。あなたは聖書を読んだことがありますか?」
――ええ。でも、なぜそんなことを聞くのですか?
「聖書はずっと以前から読んでいましたか?」
――いいえ。ほんの数日前に買ったのです。
「なぜですか?」

――分かりません。急に読みたくなったのです。
「それもテレパシーで、私があなたに聖書を買わせたの
です。私は、あなたをとても困難な使命のために選んだの
で、あなたに話したいことがたくさんあります。私の宇宙
船に来て下さい。そこの方が、話がしやすいでしょう」

私は彼に従って、 宇宙船の下にある小さな階段を上がっ
て行きました。その宇宙船は間近で見ると、平たくした鐘
に似ていて、下側の全面が膨らんでいました。内部には、
ふたつの椅子が向かい合わせになっていて、 ドアを閉めな
くても、 温度は心地よいものでした。 明かりは無いものの、
あらゆる方向から自然光が差し込んでいました。 飛行機の
操縦席にあるような計器類は、どこにも見当たりません。
床は青味を帯びた艶のある合金でできていました。
私が座った椅子の方が大きくて低く、 無色でやや透き通
っていて、 とても座り心地のよい一種類の材料でできてい
ました。その椅子に私が座ると、その小さな男性は、私と
向かい合って同じような椅子に座りました。 その椅子は小
さいけれど高く、小さな男性の顔が、私の顔の位置と同じ

高さにありました。
彼が壁の一部に触れると、床と頂部を除いて機体は透明になりました。まるで屋外にいるようでし
たが、心地よく暖かでした。彼は私にコートを脱ぐように勧め、私がそうすると、彼は話し始めまし
た。
「あなたは、カメラを持って来なかったことを、とても残念がっていますね。私たちの会見を全世
界に知らせる際、その証拠にしたいのでしょう?」
――ええ、もちろん……。
「いいですか、地球人がどういう者であり、そして私たちがどういう者であるかについての真実を、
人々に告げるようにして下さい。人々の反応を見れば、私たちが人々の前に自由に、そして正式に姿
を現すことができるかどうかが分かります。あなたが公的に話をする時には、あなたの言うことを信
じない人々に正しく対処し、 彼らに反駁できない証拠を示せるように、 すべてを知る必要があります。
それまでは待つのです。私の話すことをすべて書き留めて、それを本として出版するのです」
――あなたがたは、どうして私を選んだのですか?
「理由はたくさんあります。まず第一に、新しい考えが歓迎され、またそれを表現することができ
る国に住んでいる人が必要です。フランスは民主主義が誕生した国ですし、自由の国として世界中に
知られています。
また知性的で、あらゆることに、とても心が開かれている人が必要でした。何よりも、自由な考え
を持ちながら、反宗教的ではない人が必要でした。あなたは、お父さんがユダヤ人で、お母さんがカ
トリックの教徒です。ですから、あなたは世界の歴史の中でとても重要な、二つの人々の間の理想的

な絆なのです。
また、あなたの活動は驚くべき啓示を行う、といったこととは全く関係がありませんので、あなた
の発言には真実味があります。あなたは科学者ではないので、物事を複雑にしないで簡潔に説明もし
ますから。また文筆家でもないので、ほとんどの人が理解できないような、難しい文章を書くことも
ないでしょう。
一九四五年に最初の原爆が投下されたあと、私たちは誰かを選ぼうと決めました。あなたは一九四
六年の生まれですね。私たちはあなたの誕生、そしてそれ以前からも、ずっとあなたを見守ってきま
した。私たちがあなたを選んだのは、こういうわけです。ほかに何か質問がありますか?」
――あなたは、どこから来られたのですか?
「はるか遠くの惑星からです。この惑星についは、お話ししません。地球人が賢明でない場合、私
たちの平穏が乱されますから」
――その惑星はとても遠くにあるのですか?
「とても遠いです。その距離を言えば、あなたがたの現在の科学技術では、とうてい行けないこと
が分かるでしょう」
――自分たちのことを何と呼んでいるのですか?
「私たちは、あなたがたと同じ人間です。住んでいる惑星も地球に似ています」
――地球に来るのに、どのくらいの時間がかかるのですか?
「そのことを考えている間に来てしまいます」
――どうして地球を訪れるのですか?

「人間の進歩を観察し、彼らを見守るためです。人間には未来があります。私たちは過去の者です」
――あなたがたの惑星には、大勢の人たちがいるのですか?
「地球人より多いです」
――あなたがたの惑星に行ってみたいのですが、可能でしょうか?
「いいえ。まず第一に、あなたは、そこでは生きていられないでしょう。大気が地球とは全く違っ
ていますし、あなたは宇宙旅行のための訓練を受けていませんから」
――私たちの会見を、どうしてこの場所にしたのですか?
「火山の噴火口は、迷惑な人たちの目を避けるためには、理想的な場所だからです。
それでは、私は帰りましょう。明日、聖書を持って、同じ時間に来て下さい。筆記用具を持って。
金属製のものは一切、持って来ないようにして下さい。また、この会見については誰にも話さないよ
うにして下さい。もし話をしたら、二度と会うことはできません」
彼は私にコートを渡しました。私は小さな階段を下り、彼は私に手を振りました。階段はたたまれ
て、何の音も立てずに上げ蓋が閉められ、微かな音もなく、ピューッというわずかの音もなく、機体
は四〇〇メートル位の高さまでゆっくりと上昇して、霧の中へと消えていきました。

真実のメッセージ

11
第 1章 遭遇

私は九歳の時からずっと、スポーツカーレースに熱中してきました。三年前にこの分野の専門誌を
創刊したのも、人々が他人を追い抜こうと常に向上している刺激的な環境の中で、私も生きたいと思
ったからです。私は幼い頃から、いつの日かレーサーになって、あのファンジオのような人の跡を継
ごうと夢見ていました。私が創刊した雑誌の関係で、私自身もレースに参加する機会があり、いつも
良い成績で、現在の私のアパートには、約十個の優勝カップが飾ってあります。
一九七三年十二月十三日の朝、私は、クレルモン・フェランを見下ろす火山の中へ入って行きまし
た。ドライブを楽しむというよりは、新鮮な空気を吸いたくなったからでした。なにしろ、この一年
間はほとんど車に乗りづめで、サーキットからサーキットへと、レースを追い求めていたあとだった
ので、歩くと両脚がむずがゆく感じました。
その時は空気は涼しく、空は灰色がかり、辺りには霧が立ち込めていました。私は歩き、少しばか
りのジョギングをし、車を止めた道から外れて、ピュイ・ド・ラソラのクレーターの中心へと向かっ
て、歩いて行きました。そこへは夏場、たびたび家族でピクニックにやって来たことがありました。
そこはなんとも見事な、アッと言わせるような場所でした! 私が立っているその地面は、何千年
も昔には、信じがたいほどの高温の熔岩が噴出していたのですから。今でも飾り物にしたいような火
山弾を、火山岩滓の中に見つけることができます。そこに生えている植物の発育の悪さは、日照りが
不足しているプロバンス地方を思い起こさせました。